榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

「難易度設定」でよくある間違い。

さあ、大一番!

 

正座で応援だ!

 

一応、弊社は出勤時間を遅らすことに急遽決定。

 

従業のため・・・ではないです。

 

 

 

 

私のためです。

 

 

いや、だって、ほら、5時ごろから9時ぐらいまで寝たいし。

 

 

さて、本題です。

 

★「難易度設定」でよくある間違い。

 

 

人事評価制度の設計する際に、
「難易度」を設定する場合が、たまにあります。

 

「難易度設定」というのは、
例えばその期の目標を決める際に、
達成の可能性や実現性がどれだけ困難か、
簡単なのかの程度を考慮することです。

 

一番は「適切な」難易度であることが良いのですが、
実際には会社の状況や、その時点での人材構成、目指す計画などから、
なかなか「適切な」難易度にはできないことが多かったりします。

 

小さな会社になればなるほど、
これは致し方ないことです。

 

どうしてもやってもらわないといけないので、
「難しい」目標になったり、逆に事務部門などのように、
数字の成果を求められない部門では、
比較的「簡単な」目標になったりすることが出てきます。

 

その際には、「難易度」を使うことで、
達成したときの評価をうまく調整することができるのです。

 

例えば、「難易度5」の目標だったら、達成したときは10点になるが、
「難易度1」の目標だったら、達成しても5点止まり、
というような感じです。

 

目標管理を行うということは、
その成果を会社全体の成果につなげることが大きな目的ですから、
それにつながる目標がまずありきで、
個別にはこの難易度調整を使うことは効果的なことで、
活用すべきことでもあります。

 

 

さて、ここでの難易度の「適切さ」「難しさ」「簡単さ」というもの、
これが、何に対してのものなのかというところがポイント。

 

ここを、「その人」に合わせてしまっている、
ということが非常に多い間違いなのです。

 

★「人」に難易度をあわせることが間違い

 

難易度を、「その人」に合わせてしまうということは、
どのようなことでしょうか。

 

具体的に、よくあるケースは次のようなものです。

・最近、上の等級に上がってきたばかりなので、まずは簡単な目標にしておこう
・もうこの等級に10年いるベテランだから、これくらい難しいことをやってもらう

 

どうでしょうか。一見、「適切に」目標の難易度を設定しているような気がしますが、
実はこれはNGです。

 

これが「人」に難易度を合わせてしまっているという、
間違いのケースなのです。
できるだけ避けなければいけません。

 

◯なぜ「人」にあわせてはいけないのか

 

このように、目標設定の難易度を人に合わせてしまうと、
どんな問題になるのでしょうか。

 

等級が上がったばかりの人に、できない目標を課すことよりも、
少し頑張れば辿り着くような目標の方が「適切」な気もします。

 

ベテラン社員に簡単な目標を設定するより、
ベテランならではの難易度の高い目標を設定することの方がより「適切」なのでは、
と思うのも無理はありません。

 

なぜ、これが間違いなのか。

 

それは、「適正な評価」に結びつかなくなってしまう、
という点で、間違いといえるのです。

 

例えば管理職クラスの初心者として「M3等級」という設定だったとします。

 

この等級に上がったばかりの若手Aさんは、
本人に合わせて難易度の低い目標にしました。

 

一方、「M3等級」にはもう10年いるベテランのBさんには、
Aさんよりもはるかに難易度が高い目標にします。

 

期が終わって、難易度の低い目標のAさんは目標達成!
しかし、難易度の高いBさんは目標にはかなり届かず・・・。

 

さて、同じ「M3等級」のAさん、Bさん、いったい評価はどうしたらよいでしょうか?

 

ちょっと長くなってしまいましたので、
改善に関しては、明日お伝えいたします。

 

本日の日課 56点(いろいろみようとすると、複雑になってしまいますね。捨てることも重要!)

(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)

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