A4一枚評価制度と組織のためのABA(応用行動分析学)

社労士やら人事コンサルやら行動分析の研究やら猫やら馬やらで毎日過ごしています。

「ご褒美はサプライズで!」。

お盆休みで、街中が静かです。

 

あ!

 

 

もともと田舎なので、いつも静かでした!

 

 

さて、本題です。(雑な入り)

 

★「ご褒美はサプライズで!」

 

「ご褒美」で人を動かすやり方、
例えば「目の前にニンジンをぶら下げる」というやり方がありますね。

 

「お手伝いしたらお小遣いあげる。」
「テストで良い成績とったらゲームソフト買ってあげる。」
「これだけやったら休憩していいよ。」
「売上達成したらボーナスアップ。」

 

これ、そのとおりだと思っているようでしたら、考えを改めましょう。
実はこれ、うまくいかないやり方なのです。

 

望ましい行動に対して、
ご褒美をあげること自体は悪い事ではありません。

 

しかし、あらかじめご褒美を上げることを伝えてしまうと、
1回目だけはご褒美欲しさに行動をしてくれますが、
2回目以降はご褒美がないと行動しなくなってしまうのです。

 

ご褒美が行動に条件づけられてしまうのですね。

 

「勉強するから、何かご褒美ちょうだい。」

 

大人の場合、このように口にしては言わないまでも、
無意識ではありながらも、ご褒美がないと行動しなくなってしまうのです。

 

これを証明した「グリーンとレッパーの実験」という、
有名な実験があります。

 

幼稚園児を使った実験で、
アメリカのマーク・レッパー、デイヴィッド・グリーンが、
1970年代に行ったものです。

 

どんな実験かを見てみましょう。

 

●幼稚園児をABCの3つのグループに分け、
それぞれ別の部屋に移動する。部屋にはクレヨンと白紙の画用紙を置いておく。

●Aのグループには最初に「絵を描いたらご褒美を上げるよ」と伝えて、
描いた子どもにはご褒美をあげる。(報酬期待群)

●Bのグループには何も伝えずに、絵を描いた子どもにサプライズでご褒美をあげる。
(報酬無期待群)

●Cのグループは絵を描いてもご褒美はあげない。(無報酬郡)

 

この3グループで、子どもが実際に絵をどのくらいの時間描いていたのか、
1回目とそれから2週間後の2回目と実施したのです。

 

とても面白い結果が出ています。

 

ご褒美をあげると伝えた、Aグループ(報酬期待郡)が、
一回目には一番熱心に、長い持間、絵を描いていました。

 

ところが、二回目では、Aグループでは、
絵を描く時間が極端に減ってしまうのです。
(半減)

 

対して、ご褒美があることを伝えずに、
サプライズでご褒美がもらえたBグループ(報酬無期待郡)は、
一回目よりも二回目の方が絵を描くことに取り組む時間が増えたのです。

 

ご褒美自体がないCグループ(無報酬郡)では、
一回目はBグループとほぼ同じデータ、
二回目はBグループよりも少し低くなりましたが、
Aグループよりも倍ぐらい数値が高くなっています。

 

 

 

Aグループでは、「ご褒美がもらえる」ことのために、
行動したということで、きっかけとしては一番多く最初の行動を引き出しています。

 

しかしその反面、ご褒美が条件として働いてしまうので、
二回目以降、自分から行動するということが減ってしまいます。

 

何もしなければ、Cグループだったはずなのに、
ご褒美を条件にしてしまったがために、
逆に絵を描くことへの取り組みが減少したわけです。

 

▼意識的にサプライズを使おう

「テスト頑張ったら欲しい物買ってあげるよ。」とは、
決して言わずに隠しておいて、
「おー!頑張ったね!よしご褒美だ!」とサプライズで渡すのです。

 

勉強をしてもらうようにするにも
「ドリル終わったらおやつ食べていいよ」とは決して言いません。

 

「勉強するのは子どもの仕事、当たり前だよ」と伝えておいて、
終わったら、「よし頑張ったね!ご褒美におやつ食べようか!」としましょう。

 

この、ご褒美を条件に、子どもに取り組んでもらうというのは、
今の子育ての世界では、やってはいけないということが、すでに常識になっています。

 

さて、私たちの職場はどうでしょうか?

 

やってはいけないどころか、
最悪のことをやっている事もあったりします。

 

先にご褒美は提示するのに、
そのご褒美が実際には与えられなかったり、少なくなったり。

 

人事評価制度なども、
その最たるものかも知れません。

 

「これだけやったらこれだけもらえる」と提示することが、
一見モチベーションを高めて、行動を起こさせるように感じますが、
実際はそんなことはないのです。

 

さらには望ましい行動をした場合に、
何もフィードバックがない職場があります。

 

これではどんどん動かない人ばかりになります。
社員の自主性がないんだよね・・・という嘆き声が聞かれる職場ほど、
周りがそのようにしてしまっている自覚がないのです。

 

このように、望ましい行動をしたら、
すぐに多少大げさにご褒美(物ではなくとも、褒め言葉、承認や笑顔もご褒美です)を、
出せるようにしましょう。

きっとその後、自主的に行動をするようになる社員が増えていきます。

 

★条件を求められる。

 

本人たちは、もちろん言ってくると思います。
「明確でないのは、公正ではない。頑張れない。」

 

これをそのまま捉えてしまっていいのでしょうか。
そこをしっかり、考えてほしいのです。

 

仕事の楽しさ、自己成長のため、などではない目的(ご褒美)のために、
取り組む人の出来上がりです。

 

「今回は、ご褒美でるかわからないのか。
じゃあ、お風呂洗いしたくない。」

 

これは、本人が悪いのではなく、
ご褒美を条件に動かそうとした、
周りが作り出していることに気づきましょう。

 

本日の日課 64点(お盆は事務所もとても静かでした)

(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)



 【人事評価で業績を上げる!A4一枚評価制度】
 榎本あつし アニモ出版 2016-8-10
 ※中小企業向けの人事評価制度の本を書きました!

 amazonでの購入はこちら↓
 【人事評価で業績を上げる!A4一枚評価制度】

 【自律型社員を育てるABAマネジメント】
 榎本あつし アニモ出版 2017-12-15
 ※ABA(応用行動分析学)を用いたマネジメントの本を書きました!

 amazonでの購入はこちら↓
 【自律型社員を育てるABAマネジメント】

-ABA(応用行動分析学), ABAマネジメント