榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

会社ルールブックと就業規則は何が違う?

2018/10/20

今、TVで人生で5回もハリケーンで家を壊されたという、
不運な人をやっています。

 

見ていて真っ先に思ったことは、

 

 

 

 

この人の近くに住みたくない。

 

 

 

 

ということでした。

 

 

そう、

 

 

 

コナン君と同じ飛行機に乗ったら、

死を覚悟する

 

 

のと同じ原理です。

 

 

ちょっと何言っているのかわからない。

 

 

さて、本題です。

 

★会社ルールブックと就業規則は何が違う?

 

ルールブックを作成する際によく聞かれることがあります。

 

労務管理に詳しい経営者や、幹部、人事の方からが多いのですが、

 

「ルールブックは、就業規則とは、何が違うのですか?」
「うちには、専門家に作ってもらった就業規則があるから十分では?」

 

そのように思われるのは当然だと思います。
しかし、「ルールブック」と「就業規則」は明らかに違うものなのです。
いったいどんなところが違うのでしょうか?

 

一番は目的。
「ルールブック」は、職場の風土を作り上げていくツールであり、
「就業規則」は会社を守るツールです。

 

「法律で定められた記載が必要な就業規則、自由に作れるルールブック。」

 

ここが大きく異なります。

 

就業規則とは、10人以上常時働く人がいる職場に備え付けなければいけないものと、
労働基準法で定められています。

 

この就業規則に職場の働き方のルールを決めて、
それをスタッフに渡せばいいのでは?
と思われる方もいるかも知れません。

 

しかし、就業規則では、
実際に職場風土を変える効果は期待できないのです。

 

それには大きく次の二つの理由があります。

一、「文章が堅くて難しい」
ニ、「法律で記載しなければいけないことが決められている」

この二つです。

 

少し詳しく解説いたします。

 

まず一の「文章が堅くて難しい」ですが、
これは就業規則をご覧になったことがある人であればすぐに分かることだと思います。

 

「~~しなければならない。」
「~~するものとみなす。」
「~~の限りではない。」

 

というような言葉遣いに加え、

 

「譴責」「諭旨解雇」「服務規律」「労使協定」「法定時間」「職務専断」「競業避止」

 

等々、あまり使わない聞いたことのないような言葉が、
たくさん書かれています。

 

これが数十ページにびっしり書かれている規則集、
なかなか社員に全て読んでもらうのは苦痛なことです。

 

途中で眠くなってしまうのではないでしょうか?
そしてもう一つの、
「法律で記載しなければいけないことが決められている」です。

 

就業規則には、必ず記載しなければいけないことが労働基準法で定められているのです。

 

例えば、

 

・ 有給休暇は半年勤務で10日以上の付与
・ 時間外割増は、25%以上
・ 休日や休暇について
・ 給与や賞与の支給について
・ 休憩時間の権利について

 

等々です。

 

実際に職場で守ってもらいたいルールというよりも、
どちらかというと労働者の権利保護の意味合いが強いものになっています。

 

そのため、どんなに就業規則に、
守ってもらいたい職場のルールを記載したとしても、
この難しい文章の就業規則を読んだ人は、自分の権利ばかりに注目し、
それが頭に残ってしまって、肝心な職場のルールは全然覚えていない・・・。
なんてことになってしまいます。

 

これは決して読んでいる社員、スタッフが身勝手なのではありません。
人間なら誰でも当然なのです。

 

自分にとって都合の良いように言葉を解釈し、
そこが何よりも印象に残ってしまうのは人間誰しもそうなっているのですから。

 

このような内容が書かれていることは、
どのような社員が特に関心が高いのか、
ということも現実的に無視できないと思っています。

 

仕事が好きで、
頑張って貢献してくれている社員と、
折り合いが悪く、退職を考えている社員。

 

就業規則に関心があるのはどちらでしょうか。

 

これが就業規則の「性質」なのです。

 

「文章が堅くて難しい」「法律で記載しなければいけないことが決められている」がある限り、
就業規則を実際の職場の風土改善のツールとして使用するのは難しいのです。

 

もっと、本当に職場の風土の改善につながるツールを作るほうが、
その目的につながるのです。

 

就業規則、ルールブック、
それぞれの性質に基づいて、
目的に存分に効果を発揮するツールとして、
活用しましょう。

 

そのため、就業規則とは別に作成して、
本当に会社で働く人に伝えたいこと、守ってもらいたいことを中心に、
わかり易い言葉で作っていくのです。

 

そして全員に配って、
いつでもどこでも確認できるように手帳サイズにして渡しましょう。

 

★目的と適した性質のツールを。

 

その性質上、
就業規則は従業員とのトラブルの回避や、
問題があった時の根拠として活用したほうが、
存分にその役割を発揮できます。

 

ルールブックも、
その性質上、実際の職場の働き方を変えるために活用したほうが、
存分にその役割を発揮できます。

 

たとえが適切ではないかもしれませんが、
同じ「木に関わるツール」でも、
のこぎりもノミもあります。

 

 

これらは、性質が違うため、
目的によって使い分ける方が存分に効果を発揮してくれます。

 

気を大きく切るには、のこぎりを、
細かく形を整えるにはノミを使った方が効果的です。

 

逆に使ったりしようとしたり、
両方に使えるように改造しても、
あまり効果が期待できないのは当たり前ですね。

 

同じ、職場に関わるツールである就業規則とルールブックも、
そのような関係と似ていると考えると、
分かっていただけるのではないでしょうか。

 

 

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