性格検査、性格診断、「あの人は〇〇な性格だよねー」

ビジネス、日常会話などでも【性格】という言葉はよく聞きます。

心理学でも多くの研究がなされ、性格や人格を扱う専門分野もあります(性格と人格は微妙に異なります)。

私も学生時代は心理学専攻だったので、嫌という程勉強しました。

しましたが…

思ったのは、「そもそも性格ってなんだ?」です。

みなさんも改めて聞かれると、中々パッと回答できないと思います。

企業の人事担当者で毎回毎回、性格検査を行っている人でも、性格について誤解していることや性格の扱いを誤っていることがほとんどです。

例えば、「性格検査で積極性が低く出ているから、この人は営業には向いていないな…」

などです。

このように、いかにも性格が業務に何らかの影響を与えるものと考えてしまっています。

果たして本当に性格は業務や行動に影響を与えるものなのでしょうか。

改めて性格について、考察していきましょう。

性格とは何者か

まずは心理学辞典の定義をみてみましょう。

性格・・・個人を特徴づける持続的で一貫した行動様式

なるほど。

ある特定の場面にさらされたとき、いつも一貫して特定の行動をとる。

みたいなことです。

上司が部下に怒り部下が反発したら「攻撃性が高い性格」と言ってみたり、待ち合わせの時間に遅刻してきたら「いい加減な性格」と言ってみたり。

よくあると思います。

ただし、性格はあくまで、一貫した行動様式なので、ある一つの場面だけを見て、性格について言及することはできないです。

同じ場面で、いつも同じような行動が見られ、それら行動の集まりを短縮して言語化されたものが性格なのです。

つまり、性格がもともと個人個人の内側にあって、それが行動に影響を与えているのではなく、いくつかの行動の集合を適当に名付けたものが性格なのです。

では性格検査とはなにか。

本来であれば、何回も行動観察を繰り返し、その行動傾向に性格を名付けるのですが、「行動観察を行わず、質問への回答だけをみて判断しよう」というのが性格検査です。

これは観察という手間を省けるメリットもありますが、その分以下のような特徴もあります。

・質問に答える行動(厳密には記入された結果という行動の所産)を見ているだけ

・同じ行動(経験)をしても、人によって答え方が異なる

・質問に回答したときの環境に影響される

・質問に回答した、1時点でのチェック傾向しかわからない

これらの特徴を無視して、性格検査を「性格検査で〇〇が高かったからこうしよう」と意思決定の道具に使うのは疑問に思います。

あくまで予備調査や、プラスアルファ程度のものとして考えたほうがいいかもしれません。

性格が原因なのか

ここまで話すともうお分かりかもしれませんが、性格は行動の原因ではありません。

性格⇒行動ではなく、

行動⇒性格。

いくつかの行動の集まり、それらをまとめて短縮したのが性格です。

なので、「だらしない性格だからあの人は遅刻する」、「積極的な性格だから自ら意見を言う」というのは間違いです。

人の中に、見えないだらしなさや積極性が存在し、それらが行動に影響しているわけではないということです。

出社時に何回も遅刻くることを見てだらしないと名付ける、会議中に自ら意見を言っているのを見て積極的だと名付ける、ただそれだけのことです。

なので、たまに「性格は変えられる」的な文言を見ますが、性格は行動のまとまりを勝手に名付けただけなので、変えるのは性格ではなく行動です(というか性格を変えるという表現がよくわからない)。

最後に…

性格をテーマにお話しました。

性格については、色々な意見があると思います。

ただ、お伝えしたいことは、

性格を原因にして行動を考えても、現実的改善に結びつきにくいので、性格の扱いを気をつけて欲しい

ということです。

ビジネスにおいて何より重要なことは、結果です(お金だけではなく)。

性格を分析しました、性格を変えました、と主張しても、行動や成果に変化が見られなかったら、何の意味もありません。

なので、必要以上に性格を重要視していないか今一度確認してほしいです。

ではまた。

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