榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

どうして世の中の人事評価制度はうまくいかないのか。5つの理由その2。

2017/02/12

 

となりの中学ではアシメ(アシンメトリーのことらしい)の髪の毛(斜めに前髪切っている)の女の子が、それはダメと言われてみんな禁止させられたらしいです。

市立なのに厳しいね。

結果、短い方に合わせざるを得ないので、三戸なつめちゃんがたくさんになったそうで。

 

さて、本題です。

珍しく昨日の続きで、「どうして世の中の人事評価制度はうまくいかないのか」のその2をお伝えします。

うまくいかない理由、その2は、

 

 

「効率を求めている」

 

 

です。

さて、どういうことか。

手間がかかったり、実施するのが大変ではいけないので、効率を求めるのはうまくいくのには、悪いことではないはずだが・・・?

と思われれかもしれません。

以下、拙著「A4一枚評価制度」44ページより引用です。

 


 

実は制度を構築する際に、非常によく求められるのが、

 
「できるだけ手間のかからないものにしたい」

 

という要望なのです。
これをちょっとはき違えてしまうと、できるだけ楽なもの、忙しい中でも片手間でできるもの、というようにずれていってしまい、結局やっていてもなんの効果も発揮しないものになっていることがあります。

 

私が作る「A4一枚評価制度」もそのタイトルから想像するに、「気軽で簡単」と思って関心を持っていただいたかもしれません。

 

確かに、複雑ではなく非常にシンプルになって取り組みやすいものではありますが、決して「楽」なわけではないことは分かっていただきたいと思います。
(それを期待されていたら大変申し訳ないのですが)

 

シンプルにしているのは、それが分かりやすさにつながり、評価項目を絞ることにより、上司も部下も何を評価して、何が求められているのかを常にわかっておくためなのです。

A4一枚にしているのも、いつでもどこでも確認できて、ほったらかしにしないための理由なのです。

 

会社は面白いもので、営業や生産を行う部署に関しては、効率よりも成果を求めています。

 

例えば、1000件訪問して10件の契約を持ってくる営業マンと、100件訪問して5件の契約を取ってくる営業マンでは、会社としてはどちらが必要な営業マンとするでしょうか。
効率よりも、頑張ってたくさん回って、件数を取ってくる方が貢献度は高いとするのではないでしょうか。

 

このように、現場には汗をかいて頑張れ、効率よりも絶対数を求める会社であっても、本部のことになると、急に効率化・手間の少なさを求めてしまっているのです。

私はよく、

 

 

「人事も汗をかけ」

 

 

ということを言います。

 

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必要以上に無駄な手間をかけることはありませんが、
人材育成やモチベーションの向上などが、片手間で手軽に簡単に出来るわけはないのです。

 

手間も時間も労力もかかるものです。

 

でも、それでもその結果として、ちゃんと効果を発揮して、人が育ち、組織に貢献し、会社の業績を伸ばし成長していくのであれば、頑張ってやるべきなのです。

 

たくさん訪問して頑張る営業マン同様、人事も汗をかき大変な思いをしつつ、教育をするのです。育成をするのです。従業員に成果を出させるのです。

 

とかく、人事や総務などの間接部門になると、効率や手間のかからなさばかりが良しとされ、肝心な成果が置き去りになることがあります。

 

 

大事なのは効果を出すこと。

 

 

効果がないのであれば、どんなに簡単で手間のかからないものであっても、無駄になってしまっています。
それだったらやらない方がましです。

 

どちらにせよ、ある程度の手間や労力を費やさねばならないのでしたら、ちゃんと効果がでるように苦労しましょう、頑張りましょう。
大事なのはそちらなのです。

 

このようにいうと、「A4一枚だから簡単かと思ったけど、そうではないのか。がっかりだ。」
という感想をいただくことがたまにあります。
それは確かに期待を裏切る形ですので、申し訳ない気持ちになりますが、分かっていただきたいと思っております。

 

ただし、無駄な労力はかなり減らしてはいます。

 

必要のない複雑さは排除し、需要なところだけ力を入れてやるシステムになっていることは自信を持って言えます。

 

なので、多少の苦労はどうしてもありますが、それが効果を実感できる苦労だということをわかっていただければ幸いです。

 


 

このようにえっらそうに書いちゃったりしていますが、伝えたいのは「効率よくすること」が目的になってしまって、「ただやっている」だけにならないでほしいということです。

案外、そのように改善していってなんとなくうまく回っているような気がするけれど、効果を発揮していない、意味をなしていない人事評価制度ってけっこうあるのです。

 

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