榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

業績向上の3ステップ、その2。行動目標は何か。

2018/05/16

今週はセミナー講師週間。

 

明日の福岡でのセミナーに向けて、
一件、五反田で人事評価のお打合せ後、
博多入りしました。

 

実は、結構とんこつラーメンが好きで、
その中でもshinshinというお店の味が好みです。
駅の両側にお店があるのも行きやすくてよいのです。

 

 

にんにく入れてしまいましたが、
人に会うの明日だからよいよね。

 

さて、本題です。

 

前回お伝えした「業績向上のための3ステップ」。

その3ステップのうち、2番目。
成果目標を明確にした後の、セカンドステップをお伝えいたします。

 

★3ステップその2、行動目標は何か。

 

業績を上げるための3ステップとは、
次のようなものでした。

1.会社が成果とするものを明確に示す。(成果目標)

2.そのためにやってほしいことを明確に示す。(行動目標)

3.その行動ができる人は「いいね!」。できない人は「残念。次回はできるようになろう」

 

本日は、その2。
「そのためにやってほしいことを明確に示す。(行動目標)」
です。

 

さあ、今期の目標を明文化しました。

 

しかし、残念ながらそれだけで社員が思うように動いてくれるかといったら、
そんなことはありません。

 

これは中小企業の社員だからレベルが低いという話ではなく、
大企業の社員であっても、自分からそんなに行動してくる社員は本当に稀です。

 

そんなハイパフォーマーばかりだったら苦労しません。

 

会社が今期の出したい成果はこれなんだと示したら、
その成果のために、社員であるあなたにはこういうことをやってほしい、
という行動目標をつくるのです。

 

例えば、今期の目標が「顧客数の増大」であったときに、
営業社員には、どのような動きをしてもらいたいでしょうか。

 

間接部門の総務経理の社員には、
どのような動きをしてもらいたいでしょうか。

 

目標が異なって、とにかく利益を確保するために、
「経費削減」が今期の目標であった場合には、
今度は営業社員にはどのような動きをしてもらいたくて、
総務経理の社員にはどのような動きをしてもらいたいでしょうか。

 

おそらく、顧客数増大を目指すときには、
営業社員にはどんどんお客様のところへの訪問を増やしたり、
電話をかけたり、ダイレクトメールを出したり、接待をしたり、
などの行動をしてもらいたいのではないでしょうか。

 

総務経理の社員でも、もしかしたら営業的な仕事をしてもらうとか、
HPのリニューアルやパンフレットなどの宣伝広告を企画するとか、
そのようなことが望ましい行動になりそうですね。

 

一方、経費削減が目標であれば、
当然そうはなりません。

 

遠方への訪問はしないで、
より効率のいい取り引きを優先したり、
在庫の商品を出来るだけ販売したり、
残業しないで仕事を終わらせたり、
などの行動に。

 

総務経理の社員であれば、
相見積もりでより低価格な消耗品を選別したり、
社内の電気代を抑えるような企画を出したり、
賃料の交渉をしたり、
などが望ましい行動になるはずです。

 

これらを「行動目標」と言います。

 

 

そして、この「行動目標」はまず社長が考えてください。
ここがとても重要です。

 

「それを自分で考えてほしいんだ」
「そこまで言わないとダメなのか」

 

というご意見があるかと思います。
もっともなのですが、大事なのは、まずは行動してもらうことです。

 

「行動目標」という、明確で具体的な行動レベルの指示を出すことがきっかけとなり、
実際に行動してもらうようにしていきましょう。

 

それまで自分で考えることを求めて、
なかなか行動してもらえないと悩んでいたのであれば、
まずは言って聞かせてでもやってもらう方が、
業績につながるのです。行動の集積が成果なのです。

 

そして、会社が成果を出すために、
どんな行動すべきかなのかが一番わかるのは、
なんといっても経営者なのです。

 

大規模な会社であれば、
それぞれに経営的な目線での専門的知識やノウハウを持っている部署、
社員がいるかもしれませんが、
中小企業においては、仕事のすべてを社長がいままでやってきた、
ということが多いのではないでしょうか。

 

そして、その会社の業績につながる仕事に関しては、
ほぼ社長にかなうようなレベルの人はなかなかいないものです。

 

さらに、社員は自分の出来る範囲、
負担が大きすぎない範囲、責任をあまり負わない範囲という枠の中でしか、
考えず、行動もしないものです。

 

経営者にとってやってほしいこと(例えば売り上げ1億のために訪問月100件)と思っていても、
社員が考える「ここまで」は、前述の制限をどうしても無意識にかけてしまいますので、
そのままでは行動のレベルが引き下がってしまうのです。(訪問50件止まり)

 

それは社員がやる気がないとか、
経営的に立場の違いだけの問題でありますので、
批判しても仕方ない事実だと考えましょう。

 

自分で考えられる社員になってもらうことは、
まずはやってもらったあとに、
次のステージで育成を図っていけばいいのです。

 

本日の日課 56点(文章長い。)

(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)

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