榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

人事評価制度を作成する際に気をつける5つのポイント。

2021/03/18

ウマ娘にミホノブルボンが来たそうで・・・。

 

なんだかかなり話題で、
売上もすごいとのこと。

 

かれこれ30年近くの競馬ファンなのですが、
さすがにこれに手を出してはいけない・・・と自制しております。

 

テイオーとか育てたいなあ(ぼそっ)

 

さて、本題です。

 

人事評価制度を作成する際に気をつける5つのポイント。

 

5つのポイントシリーズの第1弾です。

 

「作成と構築時」
「運用時」
「評価者スキル」

 

という3つのカテゴリーなのですが、

 

まずは「作成と構築時」の5つのポイントをご紹介します。

 

 

1.「目的」を明確にする。

 

何度も何度もこのブログに書いたことで、
またかよ、になりますがご容赦ください。

 

やはり、人事制度で一番大事なのは、
「目的の明確化と浸透」なのです。

 

人事制度は「ツール」であり、「手段」にしかすぎません。

 

手間暇かけ、この制度を入れ、
使っていくことで何をもたらしたいのか。

 

それを明確にし、関わる人全員が、
その目的のためにやっていく、ということなのです。

 

これがないまま、もしくはないとは言わないまでも、
ぼんやりとなってしまっているまま、
人事制度をやっていても、いわゆる「形骸化」する人事制度になってしまいます。

 

2.「社員参加」の工程をいれる。

 

ただでさえ、新しいものを組織に入れることは、
内容の良し悪しにかかわらず、抵抗があるものです。

 

経営陣だけ、人事だけで中身を作り、
「さあ、これでやっていきましょう」といっても、

 

おそらく「総スカン」です。

 

いかに、作成段階で加わってもらい、
関心、心構えを進めておくか。

 

また、自身が考え、決めていったものは、
ただ指令を受けてやることよりも、はるかに遂行度が高くなります。

 

実際に運用に入って、皆にやってもらうためにも、
作成段階での「社員参加」はとても重要なのです。

 

3.「キーマン」をプロジェクトに巻き込む

 

作成の段階で、組織において「影響力のあるキーマン」を味方にしておくことが必要です。
いままで私もこれをしないままでの失敗を何度もしています。

 

人事の方、総務の方と内容を作り、良いものができた。

 

しかし、いざ進めようとすると、営業部長が現場で、

 

「おまえたち、忙しいのにそんなのやらないでいいよ。」

 

などと言ってしまっては、もうアウトです。

 

発言が、組織に影響を大きく与えるキーマン。
その人を逆に味方にして、どんどん浸透させないと、人事制度は定着しません。

 

作成・導入プロジェクトを作る時は、必ずこのような「キーマン」を巻き込みましょう。

 

4.「組織のステージにあった評価項目を」

 

よく、「よそでうまくいった項目を教えて」とか、
「この業界だったらどんなのが良いですか」というような質問をいただきます。

 

しかし、その会社が今どのステージにいて、
何を実現していきたいのか(目的)によって、評価することは大きく変わってきます。

 

 

短期的な業績向上が必要なのであれば、
「成果評価」が中心になります。

 

中・長期的な会社の底力をUPさせていきたいのなら、
「能力評価」が中心になります。

 

会社の組織風土を良くしたいのであれば、
「姿勢・態度評価」が中心になります。

 

そして、評価項目は会社の成長と、
世のなかの動き、に合わせて、
常にブラッシュアップしていく必要があります。

 

経営陣、人事は毎年必ず、その状況を踏まえて、
「評価項目の見直し」をしてほしいのです。

 

全て変えるのではなく、毎年いくつか変わる形が望ましいです。

 

社員の成長や、会社の目指すもの、世の中の情勢に応じて、
ちゃんと見直していく。

 

経営のイベントとして、
その検討をしっかりやっていくようにしましょう。

 

5.「浸透曲線を知っておく」

 

導入時に知っておき、気をつけるポイントです。

 

新しい制度の定着は、取り組めば取り組んだだけ、浸透するものではありません。

 

 

しばらくは、一生懸命説明やミーティングなどしていても、
ずっと低空飛行なのです。

 

自転車の漕ぎ始めが大変なように、
飛行機が飛ぶ際にはかなりのエネルギーが必要になるように、
ちゃんと軌道に乗るためには、最初はとても労力も時間もかかるのです。

 

しかし、ある程度その時期を超え、多少取り組む人が増えてきて、
ある一定程度(25%程度ともいわれています)になると、
一気に浸透が進むステージになります。

 

そこまで持って行くことが大変で、
その途中で、やめてしまっていることがとても多いのです。

 

まずは、一定数が本気で取り組んでもらうようになることを目指しましょう。

 

そのためには、一人ひとりにアプローチし、
膝をつき合わせて泥臭く話し、
協力してもらうことを真剣に依頼していく。

 

そのやり方で一定数に持って行く方が、
浸透は早かったりするのです。

 

以上、作成と構築の際に気をつける5つのポイントでした。

 

他のテーマの5つのポイントは、
またの機会にお伝えしたいと思います。

 

本日の日課 56点(メルマガと同じ内容なのはナイショ)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)

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