株式会社MillReef、日本ABAマネジメント協会の榎本です。

一日おきに、
「A4一枚評価制度&小さな会社の人事戦略」と、
「行動分析学で人を動かす」
というタイトルに関するメールを、お送りさせていただいています。

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今日は知っておくとためになる現象。
「平均への回帰」をお伝えします。

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★「平均への回帰」と褒める、叱る。【行動分析学で人を動かす】
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「ABA(応用行動分析学)では、
よい行動をしたら、褒めるという好子を出現させることで、
行動が自主的に起こるようになるとのことだけど、
本当でしょうか。」

「私の経験だと、褒めた後はやらなくて、
叱るとやるようになるような気がするのですが。」

このように疑問を持たれる方が、
いらっしゃることがあります。

そして、このように言われることは、
あながち間違いではなく、
でも、真実でもありません。

これは、「平均への回帰」、
という現象で説明ができるのです。

「平均への回帰」は、もともとは、
19世紀のイギリスの遺伝学者、フランシス・ゴルトンの研究により、
使われたのが最初といわれています。

ゴルトンは、親と成人した子供の身長についてのデータを取り、
親の身長に対して、子供の身長の平均値と標準偏差を確認し、
次のことを導き出しました。

低い身長の親から生まれる子供は、それよりも少し高い身長となる傾向があること
高い身長の親から生まれる子供は、それよりも少し低い身長となる傾向があること

とくに親の身長が平均から離れていて、
とても高い、またはとても低いほど、
この傾向が強く見られました。これが平均への回帰なのです。

例えば、とても良い点を出した後は、
次はそれよりも低く出る傾向になります。

逆に低いときは、次は高くなる傾向になります。

・痛みがひどいときに、お祈りをしてもらうと痛みが和らいだ。
・ひどい成績だったので、厳しくしかったら、成績が上がった。

このように、ある現象のピークや例外的な状態のときは、
その次は「平均への回帰」のために、そのピークよりも平均に近いことが、
起きる確率が高くなります。

これを、痛みが強いときの「お祈り」が、痛みを和らげた、
ひどい成績のときの「叱ったこと」から、成績が上がった、

と、ただ単に平均に近くなるという、
自然の変動の傾向が出ただけにも関わらず、
存在しない因果関係を作り出してしまうことを、
「回帰の誤謬(ごびゅう)」といいます。

「勘違い」と、いうとわかりやすいでしょうか。

つまり、

「やらないときには、叱るとやる」
「やっているときに、褒めてもやらなくなる」

というのは、
「平均への回帰」が起きているだけであり、
叱ったから、褒めたから、というのは、
「回帰の誤謬」になっている、ということなのです。

「やっているとき」は、そのあとは「やらなくなる」傾向があり、
「やっていないとき」は、そのあとは「やるようになる」傾向がでるのは、
平均への回帰を考えると、自然的で当たりまえなのですね。

そして、やっているときに「褒める」ので、
「褒める」とやらなくなるような気がして、
やっていないときに「叱る」ので、「叱る」と、
「やるようになる」気がするだけの「誤謬」なのです。

そして、長期的に行動を見ていくと、
やはり原則通り、行動のあとに褒めることで、
自発的な行動の出現は増えるという結果が出ています。

一度や二度の結果では、
回帰の誤謬により、
うまくいかない気がしますが、
大事なのは長期的に測定していき、
行動が増えているということを見つけられること。

やはり測定は大事。

「見える行動・測れる向上」を、
しっかりやっていきましょう。

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★編集後記
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ちょっと難しい言葉が出ましたが、
このような回帰の誤謬は、とても多くあります。

・叱ったら成績が上がった
・薬を飲んだら具合がよくなった
・政策を実施したら景気が向上した
・雨が続いていたので雨ごいをしたら晴れた

本来は、放っておいても起きる結果が、
いかにも、それをやったから、と因果関係をつくってしまいます。

組織で考えると、
悪いときには、叱ることが多く、
悪いときには、ほっておいても上がることが多いため、
叱る=上がると、勘違い(これが誤謬ですね)してしまいやすくなります。

長期的には、問題が多く発生する組織になってしまうので、
気を付けなければならないのです。

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