株式会社MillReef、日本ABAマネジメント協会の榎本です。

一日おきに、
「A4一枚評価制度&小さな会社の人事戦略」と、
「行動分析学で人を動かす」
というタイトルに関するメールを、お送りさせていただいています。

いつでもこちらから配信停止(https://i-magazine.jp/bm/p/f/tf.php?id=nearco)できますので、
お気軽な気持ちで読んでいただければ、大変嬉しいです。

何のために個人目標をつくるのか。

先日、「連鎖性」についてお話ししましたが、
今日はもう一つ、「網羅性」についてです。

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★「難易度設定」でよくある間違い。【A4一枚評価制度と小さな会社の人事戦略】
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人事評価制度を設計する際に、
「難易度」を設定するという場合があります。

「難易度設定」というのは、
例えばその期の目標を決める際に、
達成の可能性や実現性がどれだけ困難か、
簡単なのかの程度を考慮することです。

一番は「適切な」難易度であることが良いのですが、
実際には会社の状況や、その時点での人材構成、目指す計画などから、
なかなか「適切な」難易度にはできないことが多かったりします。

小さな会社になればなるほど、
これは致し方ないことです。

どうしてもやってもらわないといけないので、
「難しい」目標になったり、逆に事務部門などのように、
数字の成果を求められない部門では、
比較的「簡単な」目標になったりすることが出てきます。

その際には、「難易度」を使うことで、
達成したときの評価をうまく調整することができるのです。

例えば、「難易度5」の目標だったら、達成したときは10点になるが、
「難易度1」の目標だったら、達成しても5点止まり、
というような感じです。

目標管理を行うということは、
その成果を会社全体の成果につなげることが大きな目的ですから、
それにつながる目標がまずありきで、
個別にはこの難易度調整を使うことは効果的なことで、
活用すべきことでもあります。

さて、ここでの難易度の「適切さ」「難しさ」「簡単さ」というもの、
これが、何に対してのものなのかというところがポイント。

ここを、「その人」に合わせてしまっている、
ということが非常に多い間違いなのです。

★「人」に難易度をあわせることが間違い

難易度を、「その人」に合わせてしまうということは、
どのようなことでしょうか。

具体的に、よくあるケースは次のようなものです。

・最近、上の等級に上がってきたばかりなので、まずは簡単な目標にしておこう
・もうこの等級に10年いるベテランだから、これくらい難しいことをやってもらう

どうでしょうか。一見、「適切に」目標の難易度を設定しているような気がしますが、
実はこれはNGです。

これが「人」に難易度を合わせてしまっているという、
間違いのケースなのです。
できるだけ避けなければいけません。

★なぜ「人」にあわせてはいけないのか

このように、目標設定の難易度を人に合わせてしまうと、
どんな問題になるのでしょうか。

等級が上がったばかりの人に、できない目標を課すことよりも、
少し頑張れば辿り着くような目標の方が「適切」な気もします。

ベテラン社員に簡単な目標を設定するより、
ベテランならではの難易度の高い目標を設定することの方がより「適切」なのでは、
と思うのも無理はありません。

なぜ、これが間違いなのか。

それは、「適正な評価」に結びつかなくなってしまう、
という点で、間違いといえるのです。

例えば管理職クラスの初心者として「S3等級」という設定だったとします。

この等級に上がったばかりの若手Aさんは、
本人に合わせて難易度の低い目標にしました。

一方、「S3等級」にはもう10年いるベテランのBさんには、
Aさんよりもはるかに難易度が高い目標にします。

期が終わって、難易度の低い目標のAさんは目標達成!
しかし、難易度の高いBさんは目標にはかなり届かず・・・。

さて、同じ「S3等級」のAさん、Bさん、
いったい評価はどうしたらよいでしょうか?

ちょっと長くなってしまいましたので、
改善に関しては、また次の機会にお伝えいたします。

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★編集後記
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今回は「難易度」の話でしたが、
もし、目的が「個人の成長」なのであれば、
必ずしも間違いだ、ともいえなくなります。

今回は「等級」などを設定して、
給与や昇格などを決める、
一般的な人事制度の場合でのNG、
ということでお伝えしています。

人事評価制度は、ツールであり、手段。

目的次第、何が正しいかは、
変わってくるのです。

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