株式会社MillReef、日本ABAマネジメント協会の榎本です。

一日おきに、
「A4一枚評価制度&小さな会社の人事戦略」と、
「行動分析学で人を動かす」
というタイトルに関するメールを、お送りさせていただいています。

いつでもこちらから配信停止(https://i-magazine.jp/bm/p/f/tf.php?id=nearco)できますので、
お気軽な気持ちで読んでいただければ、大変嬉しいです。

連日の高校野球、すごい試合が続いています。
観戦好きな私は、今日は土曜日ということもあり、
自宅でTVをつけながらメールを書かせていただいています。

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★コンピテンシーモデルを安易に使わない。【A4一枚評価制度と小さな会社の人事戦略】
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評価項目を作る際に、
「よいコンピテンシーのサンプルなどありませんか?」
というようなことをよく聞かれます。

コンピテンシーとは、
「高い成果を出す人の行動特性」
と、一般的にいわれます。

元々の意味とは多少違う形で活用されているようですが、
人事評価制度でいわれるコンピテンシーとは、
やはりこのような「高い成果を出すための行動や能力」として使われています。

そして、それを評価項目として設定して、
評価シートに記載され、それに基づいて、
評価をしていくことが多いのではないでしょうか。

では、なぜこの「高い成果を出すため行動特性」を評価項目として、
作っていくことをしない方がよいのでしょうか。

それは、「一般的な評価項目ばかりになる」のと、
そのために「自社の成果に結びつかない」からです。

世の中には、たくさん「コンピテンシー例」なるものが存在します。

本でもネットでも、
これらは簡単に手に入ります。

業界別、職種別のコンピテンシーというようなものあり、
これは便利だ、ということで、ついつい飛びついてしまいがちです。

◯どこにでもあるような評価項目になる

私も、昔はよくこのようなコンピテンシーのモデルを提示して、
お客様に評価項目になるようなものを選んでもらったりしました。

提示すると、大体、「これ、いいね~!」というような話になり、
そこから、「こんな行動必要だよ、こんなことを発揮して欲しい」となっていきます。

その結果、出来上がった時点では、
非常に理想的な項目が並び、作成時点でのお客様の満足度も高くなります。

こんな感じです。

・コミュニケーション力
・チャレンジ精神
・リーダーシップ
・自律性
・素直な心

みんな必要だ、
と思ってきてしまいますね。

こうなると、
実際に運用していっての効果が問題となります。

なにせ、選んだ評価項目は、
世の中に求められる一般的な項目が多いのです。

その項目を目指して行動しても、
会社の求める人材像とはずれていってしまったり、
頑張って行動した成果が、
必ずしもその会社の業績向上にはつながらないケースが多くなってしまうのです。

特に中小企業であれば、
その会社の個性を強みにしているところも多いでしょう。

その個性こそ、会社が社員に求めるものであり、
それをどんどん発揮してもらいたいはずです。

もちろん、モデルから自社に合うものを、
と選んでいるはずですが、それでも、
出処が会社の求める人材からくるものなのか、
一般的に誰かが作ったものからなのか、
で、やはり変わってしまうものなのです。

◯コンピテンシーモデルは抽象的なものが多い

「モデル」として提供されているものなので、
当たり前といえば当たり前なのですが、
ほとんどが抽象的な表現になっています。
(行動特性といっているにもかかわらず、です)

・積極的にコミュニケーションを図る
・常にチャレンジ精神でいる
・率先して部下を引っ張っている
・自ら考え、実践している

これをそのまま項目にしてしまっては、
具体的に何をどうしたらよいのかがわからず、
上司・部下間での基準もあやふやな状態です。

飲み会に行くのがコミュニケーションと思っている上司、
社内の部署間でメールのやり取りができるのがコミュニケーションと思っている部下、
お互いに「行動」が違うなんてことはよくあるのです。

これを安易にそのまま使うと、
一見、きれいにまとまっているような評価項目ですが、
効果を発揮しないことが、多く出てしまうのです。

具体的行動が出ないまま、
なんとなくやっている、だけになるのですね。

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★編集後記
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では、どうすればいいのか。

ぜひ、自社オリジナルのコンピテンシーを作りましょう。
そして具体的な、自社の職場での行動を作り出しましょう。

次回(明後日)、その内容をお伝えしたいと思います。

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