人事評価制度に公平性・納得性はいらない。
2016/11/22
うそうそ。
タイトル言い過ぎ。
せめて「人事評価制度に公平性・納得性はいらない?」
いや、
「人事評価制度に公平性・納得性はそんなに重要視しなくてもいいんじゃないのかな~?」
ぐらい。
でもですね。
本音なんです。これ。
当たり前のように人事評価制度は公平性・納得性が大事と言われます。
私も以前はそう思っていました。
大手のプロジェクトの一員として作っていたころも、
公平にみんなを評価できるように、誰もが納得できるように、というところに気を付けて作っていました。
ところが、運用しだすとうまくいかない。
アンケートを取ると、公平ではない、納得性が低いと出てしまいます。
なぜなのか。
うーん。
しかし、ある時気づいたのです。
真実に。
自分の評価が低かった人は不満を感じる。
そう、冗談ではなく、
どんなに制度を公平に作っていても、結局のところ、自分の評価が低い人は納得しないのです。
「不公平だ」というのです。
どんなに客観的に評価できたとしても、
同僚よりちょっとボーナスが少ない、給与の上りが負けた、なんてことがあったら、
不満を感じてしまうのです。
そんなとき、これは公平性や納得性ばかりを追い求めることは際限がないことだ、と思いました。
それと同時に、多くの人事評価制度が、公平性や納得性を追い求めることが目的になってしまっていて、本来の目的を見失ってしまっていることが多いと感じたのでした。
人事評価制度は手段であり、ツールです。
その先に、成し遂げたい「目的」があるはずなのです。
それが、人材育成であり業績向上であれば、公平性・納得性は思い切って気にしない方がうまくいくのです。
公平性・納得性は追い求めても際限がありません。
いや、もしかしたら追い求めていけば最終期には極めることができるのかもしれません。
でも、それにどれくらいの時間と労力をかけていけばよいのでしょうか。
それに、たとえ公平性・納得性の高い人事評価制度になり、
不満がでなくなったとしても、それが何をもたらすのでしょうか。
人材育成や業績向上につながらなければ、結局目的につながらない制度をただやっているだけになってしまっているのではないでしょうか。
人事評価制度を一生懸命やっているにも関わらず、
あまり効果を感じられないというケースは、得てしてこのように目的を見失っていることが多くみられます。
多少不満が出てもいいのです。少なからず出るものですから。
帰りに飲み屋で「社長は不公平だよなー」とかブーブー言われてもいいのです。
それでも、その制度を運用している中で、
人が育ち、それが業績につながっているのあれば、それが正解の人事評価制度なのです。
ブーブー言いながらも、そこで成功体験を積んでいき、成長し、自身の仕事が認められる機会を普段のフィードバックで行っていけば、それはモチベーションとなります。
理不尽な中で、たまに社長が褒めてくれるぐらいな方が実はモチベーションが向上します。(これは行動分析学の話ですのでまたの機会に)
ちょっと極端な言い方かもしれませんが、
目的を見失わず、その目的のためには、足かせとなる公平性・納得性を思い切って切り捨てること!
それで目的に近づいていけるのです。
もちろん、最終的な目的が公平性や納得性の追及であれば、
それを追い求めることは間違いではありません。
が、中小企業に必要な人事評価制度はその追及ではなく、
現有社員の人材育成と業績向上、やはりこれを目指していくことがほとんどなのではないでしょうか。
あと変な話、公平性や納得性って、
制度でどうこうではなく、上司の言葉の掛け方次第の部分も大きいですしね。
ここら辺りは運用の話ですので、またの機会に。
本には詳しく書いてますので、ご興味ありましたらぜひ~。
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本日の日課:72点 社労士の方のHP作成進みました!。
(日課とは、私のオリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)