A4一枚評価制度は大きな企業で使える?
今日はなぜか、事務所と府中を往復2回。
徒労に終わりました。
理由は聞かないでください。
(でも楽しめたから良いかな)
さて、本題です。
★A4一枚評価制度は大きな企業で使える?
たまに本のご感想をいただくのですが(ご感想、本当に嬉しいです。ありがとうございます)、
大きな会社の人事部の方などからもいただくことがあります。
A4一枚評価制度は、
主な対象を中小・零細企業としています。
社員数でいうと、50名未満ぐらいでしょうか。
これは、人事部などが独立していなく、
兼務で人事をやる企業や、
社長がそれらをすべて一人でやっている企業を想定しています。
制度をできる限りシンプルにし、
手間(あまり効果のない手間)を、
省いて運用ができることを想定しているためです。
しかし、先ほどの大手企業の方からのご感想や、
たまに講演で話させていただくときなどに、
運営でご参加している大企業様のご担当者などから、
言ってもらえるのです。
「これ、大手でも間違いなく使えます!」
業績向上や人材育成へのつなげ方の部分、
マネジメントツールとしての考え方や、
望ましい行動を出現させる行動分析学の考え方などは、
大手・中小・零細にかかわらず、
確かに活用できると思っています。
また、大手企業といっても、
部署単位で組織があるため、
組織を一企業として考えれば、
構築から運用も可能なわけです。
A4一枚評価制度は、大手でも使える!
・・・と言いたいところですが、
やはり、中小・零細企業ほどにはそぐわない点があります。
それは、
「給与と連動させない」という点。
もうひとつ、
「社長のえこひいきを大事にする」という点。
この二つは、
普通は人事評価ではNGとされるもの。
もともと人事評価を入れる目的として、
「給与を客観的に適正に決めるため」
「社長えこひいきではなく、公平にするため」
がしたいから、というのが当たり前といわれています。
A4一枚評価制度では、
逆説的に、この二つのことをやってしまっては、
人材育成・業績向上への「足枷」になってしまう、
と伝えています。
(どうしてかは、ぜひ本をお読みいただければ)
大手企業には、労働組合からの要望や定期昇給などの約束事があります。
そして、人事評価制度を入れているそもそもの目的が、
「給与や賞与を公平に決めるため」
が第一であったりします。
その目的が会社全体で約束されている以上、
たとえ部署単位でも、それらを無視するわけにはいきません。
この点が、
大手向きではない、というところでしょうか。
しかし、
大手でも「A4一枚評価制度」の良い点を活かすことはできます。
それは・・・。
人事評価制度ではなく、
人材育成ツールとして、
導入するのです。
評価シートではなく、
育成シート。
評価点ではなく、
成長ポイント。
制度自体を、
いまある人事制度とは切り離し、
人材育成と業績向上のためだけにやる、
マネジメントツールとしての導入です。
A4一枚評価制度の、
行動を促すため、自己成長をするための考え方を、
存分に発揮できるかもしれません。
●実際にやってもいます
実は、評価用シートはA4ではなく、
A3になってしまってはいるのですが、
社員数1000人近くの一部上場企業でも、
同じ考え方での、人事評価制度の導入例があります。
A3なのでA4一枚評価制度、とはいえませんが、
評価項目は絞って12項目ほど。
期中のサポートシートを使っての、
部下からの報告、上司からのフィードバック。
まさしく、業績向上と人材育成のための制度として、
スタートしています。
本日の日課 72点(めげずに頑張ろう)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)