個人の違いは「文脈」の違い。
本日は、WEBでのやり取り満載でした。
午前中は、明後日の評価者研修の内容の摺合わせで、
遠方のお客様とskype。
午後からは、弊社主催の「A4一枚評価制度セミナー」をzoomで。
夜は、ABA(応用行動分析学)の読書会を同じくzoomで。
うーん、田舎にいても問題無し!
さて、本題です。
個人の違いは「文脈」の違い。
家庭環境も遺伝子も同じ双子なのに、
行動変容のマネジメントがうまく人、そうでない人。
実際には、そのようなケースが出てきます。
この個の差はどうしてなのか。
一つは、前回お伝えした、「強化履歴」。
↓
そして、もう一つが「文脈」。
今日はこの「文脈」についてです。
英語では、コンテクスト(Context)といいます。
このカタカナ語で使われることも多いです。
「文脈」とは、その名の通り、文の脈絡、
つながりと捉えると、一番わかりやすいかと思います。
同じ事象を一つ取っても、その前後の脈絡、
つながりによっては、大きく意味が変わってしまうということが、
「文脈の違い」という言い方で使われます。
例えば、次の言葉を聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。
「会えて嬉しい」
例えば、次のような文脈の中での「会えて嬉しい。」。
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遠距離恋愛のS太とY美。ともに仕事で忙しく、年末にやっと時間が取れた。
駅のホームで電車を待つY美。S太が降りてきた。
一年振りに合うS太の姿を見て、涙で瞳が潤んでいるY実が最初にかけた言葉は、
「会えて嬉しい」。
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では、次の文脈ではいかがでしょうか。
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一人暮らしのK子は、仕事帰りの暗い道、ストーカーに怯えて帰っていた。
「あなたをいつも見ています」という手紙が毎日ポストに入っているのだ。
今日もアパートのポストを見ると、手紙が入っていた。
中には「今日は特別の日だよ。後ろを見て。」と書いてあった。
後ろには見たことの無い男が立っていた。
目が合ったとき、男は言った。
「会えて嬉しい」。
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人によって、それぞれ文脈は異なります。
過去にどのような経験をしているのか、
今現在の状況の前にはどのような経緯があるのか、
それらが異なることで、同じ物事でも、その価値と意味は大きく変わります。
「このやり方だからうまくいく」
というのは、あくまでその人の持っている文脈の場合に、
うまくいったケースということも考えられます。
実績を出した経験者が陥りやすい間違いでもあります。
やはり、しっかりと分析し、効果を検証して、
見ていく必要があるのですね。
本日の日課 64点(明日は広島でセミナーだ!)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。