ABA(応用行動分析学)とはどのようなものか。
2020/12/18
3周遅れで進撃の巨人を見ていますが、
一気に見て、早くも追いついてしまいました。アニメ。
ストーリーが面白いですね。
さて、本題です。
ABA(応用行動分析学)とはどのようなものか。
いまさらではありますが、
新しい本を書くにあたって、
七章のうち一章を、このABA(応用行動分析学)にまとめています。
ちょっと自分でのおさらいも含めて、
ブログにも残していきたいと思いました。
(決して手抜きではない)
なので、その①。
「ABA(応用行動分析学)とはどのようなものか」
をお届けします。
あ。
一応、こんな本も出していますので、
よかったらぜひ。
ABA(応用行動分析学)とは、
1960年代にアメリカの心理学者である「バラス・フレデリック・スキナー博士」によって確立された学問です。
心理学ではありますが、いわゆる「精神」とか「心の中」というものを探ろうとはせず、
徹底した「行動の分析」によって、原理原則を導き出し、それを応用して、
より望ましい行動をできるようにしていこう、という学問です。
実際の行動の集計や傾向などを分析していきますので、
「理系の心理学」などともいわれたりします。
(※ちなみに「ABA」は「エービーエー」と読みます。「アバ」と読みたくなる人は、年代的に私に近い方かも・・・)
ABA(応用行動分析学)は、人の行動を環境との相互作用で引き起こされ、
自主的に繰り返すようになる、という考え方による学問です。
基本的に「心の中」の動きは考えません。
これは、心を否定するとか、心を無視するとかということではなく、
心の中にいろいろな要素はあるかもしれないし、ないかもしれないけれど、
「行動の原因」をそこに置かない、という考えなのです。
心の中に原因を置くことは、とても簡単で楽なことです。
故に、次のような思考停止状態に陥ることが多くあります。
・うまくいったのは、意識が高まったからだ。
・うまくいかないのは、まだまだ意識が足りないからだ
いくらでも結果論で言えるようになってしまいます。
行動をするのもしないのも、「やる気」や「意識」が原因だとすると、
それを高めるようにいろいろと取り組む。
それが高まっているのかどうかは、結局結果によって決められる。
この繰り返しで、結局行動の改善につながらない。
そのようなことに陥ることが多くなってしまうことから脱却した考え方なのです。
もっというと、ABA(応用行動分析学)では、その「やる気」や「意識」も行動の一つと考えます。
「やる気」や「意識」も言語による行動ですので、
これも周りの環境との相互作用で引き起こされたり、
繰り返されたりするものだと考えるのです。
実は、日本においてはABA(応用行動分析学)は、まだまだ知名度が低く、
私がセミナーなどの場で、「ABAとかスキナー博士とか知っていますか?」と聞いたりすると、
50名ぐらいいる会場で、手を上げていただく方はゼロ名か、いても数名程度です。
そして、ABA(応用行動分析学)を知っている、スキナーを知っているという方の多くは、
発達障害や自閉症などのご家族を抱えられている方だったりします。
実は療育の場での行動変容で、
ABAは大きな成果を持たらしていて、
日本では9割以上がこのような役割で用いられているのです。
ABAの本場であるアメリカでは、療育の場でも日本同様にその効果を発揮していますが、
実は組織行動のマネジメントにおいても多く用いられていて、たくさんの研究結果があったりします。
ABA専門のコンサルティング会社も多く存在します。
主流というわけではありませんが、一つの潮流として、人事マネジメントの手法として確立されているのです。
今回は、ここまで。
次回は「スキナー箱」をお送りいたします。
本日の日課 56点(繰り返します。決してブログの手抜きではありません)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)