榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

社労士やコンサルの無料サービス問題とキングコング西野さんのブログ「絵本とフリーミアムの相性」のこと

 

うーん、前々からブログに書こうかどうか悩んでいたことなのですが・・・。

 

ちょうど今日、キングコングの西野さんのブログにこんなことが書かれていたのを見つけました。

 

「絵本とフリーミアムの相性」
(たくさんシェアされていますね)

 

まさにこういうことなんだよなあ、と思ったので、自分の気持ちに正直にブログに書いておきたいと思います。

まあ、今日は日曜(もう月曜)だし、あまりブログを見に来る人もいないのでよいでしょう。

 

同業である社会保険労務士の人たちや、似たような士業の人たち。
またコンサルタントやコーチなどの人たちからよく発信されている次のような話題。

 

「ただで相談をお願いしてくる人は最低だ」

「知識やノウハウにどれだけ投資しているかを分かっていない」

「時間を割いて仕事をしていることをどう思うのか」

「私だったらちゃんと正当な対価を払う」(これはもちろん自由)

 

本当にこのようなことはよく聞かれて、それに対して周りも「そうだそうだ、奴らは最低だ」攻撃的な批判をして盛り上がっているのです。

でも、大抵が相手が悪いって批判だけで終わってます。

 

また、「無料や低料金で仕事をするから、業界全体の価値が下がる」という話もよく聞かれます。

 

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キングコングの西野さんの例では、絵本作家やクリエイターが同じように困窮する、お金が回らなくなるという批判として取り上げられています。

 

原価の少ないサービスをするフリーランスの仕事では同じような話題が多くあるのでしょう。

 

でも、これはどうしようもない現実なんです。

 

西野さんのブログでも書かれていますが、インターネット登場前後で、お金の価値や流れは変化してきています。

ある水準の金額が担保された取引の時代は終わり、ただや低料金でも専門的な知識やノウハウを得ることができるようになっているのです。
(こんなのいまさらな話ではあります)

 

 

そんな世の中の変えられない流れの中で、

 

「ただで相談をお願いしてくる人は最低だ」

「知識やノウハウにどれだけ投資しているかを分かっていない」

 

なんて相手を批判していたって、なんにも解決にはつながらないです。自分にとってよいことないです。

価値や流れが変わっているのは事実で、その事実を分かった上で、ただや低料金でも専門的な知識やノウハウを得ることができることをうまく利用して、ビジネスにつなげている人たちがたくさん現れているのです。

 

たとえば「いらすとや」さん。

いらすとや

 

私、4年ぐらい前にこのイラストが気に入って、有料でデータの販売はしないのですか、と問い合わせたことがあります。

そうしたら、販売はしないしその予定もないので、好きなだけダウンロードしてください、との返答でした。

そういう戦略だったのですね。

いまでは、もうありとあらゆるところでこのイラストを見かけるように、完全にブランドが出来上がっています。
(もう使いづらくなってしまいました)

 

フリー素材アイドル「Mika+Rika」も有名ですね。双子のモデルの方が、無料で自分たちの写真を素材で提供しています。

CMなどにも出るようになり、知名度もかなり上がっています。

 

ふりーそざいあい

 

世の中の流れが、このようにインターネットを通して変わってきている中、ただや低料金で必要なものがまかなえる時代になっていることは事実なんです。現実なんです。

そんな流れの中で、士業やコンサルの知識やノウハウに関しても、人々が同じように考えていくのは当然のこと。

 

ネットでは手に入らない知識やノウハウも、もちろんたくさんありますよ。

それは報酬の対価として有益かもしれませんが、でもそこまで求めないことも多く(それがいいか悪いかは別として)、そこまで辿り着く機会もどうしても限られてしまいます。

 

この時代の波を掴んで先頭で進んでい行くのか、批判をし続けて遅れた集団にいるのか、自分はどうなのかを客観的に見て考えなければいけないのです。

 

1.無料で情報を手に入れやすい現代を見越して、フリーミアム戦略を取って行くのか

2.他の誰にも負けないTOPのブランドとなって、喜んでお金を出してもらう存在になるのか

3.ただで頼もうとする相手が悪い、と批判だけしてずっと波の後ろにいて取り残されるのか

4.状況はわかっているのに何もせずに、日々過ごしていってしまうのか

 

私の同業である士業やコンサルが、「3.」ばかりが多数でいると、大変かもしれません。

他の事業をしている企業が、私たちの仕事の分野にフリーミアム戦略などで進出してくることも十分考えられます。
もし私がそちらの立場なら「与しやすし」と考えてやります。

 

その時は、この仕事のジャンルでのほんの一握りの「2.」のTOPの人たちしか生き残れなくなるのではと思っています。

 

「私たちはプロで、付加価値のある仕事をしてお客様へ真の貢献をしていこう。その対価として十分な報酬を提示しよう。」

 

とても大事なことで、もちろん間違ってはいないことだと思います。

でも、この戦略で生き残れる人たちがどれだけいるのか。

 

他の業界がスピードを持って時代にあった事業を展開している中、私たちがみんなこの考えでいると、気が付いたときにはもう手遅れになっているような気がします。

ライバルは同業ではなく、戦う相手もお客様ではありません。

 

 

なんだか、物事がわかったふりをしているような内容をかいてしまいましたが、私は上の選択肢のうちの「4.」に位置しています。

 

一番ダメですね。

 

 

自戒の意味でブログに書きました。

 

ああ、なんとかしなきゃ。

 

 

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