評価者の3つのスキル(後編の後編)人事評価は運用だ!その10。
今日は朝日信用金庫様にて、
「A4一枚評価制度」のセミナーをさせていただきました!
うおー、時間オーバーで最後駆け足。
まったく成長しておりません。
さて、本題です。
今回は、前回文字数が多くなりすぎて、
書ききれなかった、評価者の3つのスキルの(後編の後編)を、
お伝えします。
★評価者の3つのスキル(後編の後編)人事評価は運用だ!その10。
いまある人事評価制度はそのままで、運用を工夫しましょうという、
シリーズ。
前回は、「評価者の3つのスキル(後編の前編)」として、
1.「目標設定のスキル」→人材育成と成果の達成へ。
2.「期間の観察のスキル」→部下のモチベーション向上へ。
をお伝えしました。
↓
今回は、最後の一つ、
評価時に求められる評価者のスキル、
3.「評価コメントのスキル」→納得性と指導力へ。
です。
「評価のスキル」や「評価の公平性のスキル」ではなく、
コメントのスキル。
どうコメントできるか、
が最も重要なスキルなのです。
本人に対して、自信をもって、
客観的な評価に関するコメントをいうことができるかどうか。
そこから、具体的な指示・指導ができるかどうか。
制度ではなく、このコメントのスキルにより、
納得感・公正感というのは変わってきます。
ここでの原則は、
「人ではなく事実を評価する」
です。
例えば、同じ低いD評価をするにしても、
「やる気がないからD評価」では、人を評価するということ。
そうではなくて、
「提出物の遅れが5回以上あったこと、
こちらの指示を最後までやらなかったことがあったこと、
プロジェクトの取り組みに、いつも一番最後に言われるまで手を付けなかったこと」
という、「事実」に対してD評価をつけた、
といえるかどうかのスキルなのです。
主観的な人に対しての評価は、
納得性は低く、「やる気がない」といっても、
部下本人は「自分なりにやる気はある、わかってくれない上司だ」と、
くすぶっていることが多いです。
後者の事実の指摘は、客観的なものですので、
否定はできません。
同じ尊厳のある人間同士、
ちょっと先輩、ちょっと仕事ができるからといって、
人間を評価し点数をつけるなんて権限は与えられていません。
その代わり、期間中の事実に対してどうだったか、
を評価する権限が与えられているのです。
そしてこのスキルは、
大きく指導力も変わります。
「やる気がない」と評価する上司の
来期に向けての指導のコメントは、
「次はもっとやる気を出すように」
となることでしょう。
このような指導を受けた部下、
今日から、もしくは明日から、
具体的にどんな行動を起こすでしょうか。
何も具体的なアクションは起こさずに、
気づいたら毎年何度も何度も、
「次はもっとやる気を出すように」と言われていそうです。
事実で評価する上司の、
来期に向けての指導のコメントは、
「提出物の遅れをゼロにしよう、
こちらの指示を最後までやりきろう、
プロジェクトの取り組みに、一番最初に手を付けていこう。」
と、具体的な行動レベルの指導になるのです。
指導を受けた部下が、
今日から、明日から、
実際に取り組む一歩がスタートできるようになります。
このように、納得性に関しても、
また部下の成長や取り組みの促進に対しても、
具体的に事実に対してコメントできるかどうかのスキルが、
とても重要なのですね。
これも、
知識を教え、練習をして、
実践をして、復習をすることで、
誰にも身につくスキルなのです。
評価者スキルの向上は、
制度は変えずとも、
運用で人事評価を生きたものにすることための、
とても有効的な企業の施策なのです。
本日の日課 48点(今週2日乗り切った・・・あと3日なんとか・・・)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)