役割等級制度で同一労働同一賃金を。
2020/04/15
本日はオンラインミーティングにて、
目標管理研修。
目標が達成できるかどうかは、
設定の仕方の技術次第、ということを中心に伝えました。
研修を受ける社員の方も、
同じ場所ではなかったので、ワークでの話し合いなどはできませんでしたが、
まずまず滞りなくできたかな、と思います。
伝わっているかの反応が分かりづらいのが、
ちょっとつらいところですが・・・。
さて、本題です。
役割等級制度で同一労働同一賃金を。
結論としては、等級制度は「役割等級制度(ミッション・グレード)」を導入しよう、
お伝えしたいこと。
役割等級制度は、もともとはアメリカで始まったものではありますが、
実際に欧米にはあまり普及していなく、
どちらかというと日本独自のやり方で確立されてきているものです。
特徴としては、
「職能等級制度」と「職務等級制度」の「いいとこ取り」なのです。
具体的には、「職能等級」の良いところである、「その人」の成長に対して給与がついてくるところ、
「職務等級」の良いところである、「その仕事」の貢献度に対して給与がついてくるところ。
このそれぞれの良いところをミックスさせた制度で、
「職務」と「職能」を組み合わせたものを「役割(ミッション)」と呼び、
それに等級を設定、その「役割(ミッション)」に対して給与が紐づいているのです。
例えば、営業職(職務の種類)の中において、
管理職としての知識やスキル(職能の程度)が求められる「役割」もあれば、
指示を受けながら業務を滞りなくこなす程度の知識やスキル(職務の程度)が求められる「役割」もあります。
同様に製造の職種、販売の職種、開発の職種などの中にも、
それぞれの職能があり、それぞれの「役割」が異なってきます。
その役割ごとに等級を設定されるのが「役割等級制度」というわけです。
言葉でいうとわかりづらいのですが、そんなに複雑ではないものです。
ざっくりではありますが、イメージ図にしてみました。
ポイントは、職務等級ほど細かく職務はつくらず、
大きくその会社の部署単位程度の職種に分けます。
その意味でも原則は職務等級をベースにしている制度ではあります。
その大きな職種において、
その人の能力がどれくらいなのかを見て、
役割が変わり、給与などにも差がつくようになっています。
大雑把な言い方ではありますが、
職種の中に職能があると考えて、
それを「役割」と呼んでいるととらえると、わかりやすくなります。
この「役割等級制度」であれば、年功や勤続の要素ではなく、
現在での役割発揮度や貢献度を、評価で見極めていくことができ、
一方でその職種内での人材育成も図れるようになっていきます。
同じ職種でも、知識や技術などの違いによる能力部分も見ていくことができます。
職務に応じて給与を決めるわけでもありませんので、事細かな職務記述書を作る必要もなくなります。
それにとって代わって必要になり、
大事なものが「役割定義」となります。
その等級に求められる「役割」は何か。
それを会社の理念、ビジョン、指針、期待人材像などから考え、
しっかりと「定義」することが、重要になってきるのです。
うちの会社の1等級には、上記のような会社にしていくために必要な、
どのような役割があり、どのような成果を出してほしいのか。
2等級には、3等級には・・・というように、それぞれのレベル差を検討しながら、
その等級に求める「役割」を定義していきます。
これを作るところから、「役割等級制度」の構築がスタートします。
また、役割等級制度は、
同一労働・同一賃金にも対応しやすいものとなっています。
AさんとBさんが会社に在籍している際に、AさんとBさんの給与が異なるのはなぜか、
という問いかけに対して、
「Aさんは営業職の2等級、Bさんは企画職の3等級、それぞれの役割等級に応じて、給与が決まっている、同じ職種・同じ等級の場合は同水準の賃金としている」と、
共通の制度という客観的な根拠でいえるようになります。
「職務」の違いだけではなく、
このような「役割」が違うことによって「同一」ではない労働に区分していくことができるのです。
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本日の日課 56点(役割→ミッションとなります)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)