個人の性格は「強化履歴」の違い。
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ABA(応用行動分析学)を用いた、
セルフマネジメントに関するセミナーです。
よかったら、ぜひ。
さて、本題です。
個人の性格は「強化履歴」の違い。
ABAマネジメントは、人の行動の原理原則に基づくものですので、
基本的に、どんな人にも応用が可能です。
しかし、そうはいっても、
どんな人でも全て同じアプローチで改善できるかというと、
現実的にはそうはいきません。
人による違いというものが存在し、
その違いを考慮しながら進めていく必要があります。
この人の個による差は、やはり「性格」があるということなのではないか、
といわれることもあります。
確かに、一般的には「性格」といわれるものではあります。
しかし、ABAマネジメントでは、
それは「性格」というような先天的なイメージのレッテルで捉えないように、
「強化履歴」と「文脈」の違いという考え方をします。
・「強化履歴」
強化履歴とは、その人が生まれてきてからいままで、
どのようなことに行動が強化されてきたか、という歴史のことです。
人は数限りない行動の強化を積み重ねて生きてきています。
そして、
「強化されることは、その後もより強化されやすい」
という現象があります。
例えば、小さいころに近所の大人に「こんにちは!」と大きな声で、
あいさつをした子ども、Kくんがいました。
「こんにちは。おりこうさんね。」
と、近所の大人は声を返しました。
この返事が好子となって、行動が強化されます。
行動が強化されると繰り返すようになるので、
また他の近所の大人に、大きな声で「こんにちは!」とあいさつします。
するとまた、「こんにちは。元気でいいね!」と返してくれて、
好子が出現します。
このように、強化される行動はより強化されるようになっていきます。
行動するので、機会が生まれやすくなるのですね。
Kくんはあいさつをたくさんするようになり、
「積極的」で「元気な子」と周りからはいわれて、育っていきました。
一方で、別のところに、同じように、
小さいころに近所の大人に「こんにちは!」と大きな声であいさつをした子ども、
J君がいました。
ところが、相手の大人の期限が悪かったのか、
「うるさい!大きな声出すな!」
と怒鳴られました。
あいさつしたら嫌な結果がでたため、
行動は繰り返されなくなります。
嫌子出現による弱化です。
Jくんは、次に近所の大人にあったときには、
あいさつという行動は起きませんでした。
あいさつという行動をしないので、
それが強化されることもありません。
強化される機会がないのです。
そのまま自分からはほとんどあいさつをすることのないJくんは、
「消極的」で「元気のない子」と周りからいわれて、育っていきました。
兄弟姉妹や双子など、家庭環境、学校環境などが同じで育っていっても、
いわゆる「性格」が違うというのは、一つにこの「強化履歴」が違うという要素があります。
小さい頃のほんの小さな差が、機会があるかないかで差が出て、
どんどん大きく広がっていくのです。
ちなみに。
超がつくほどの音痴である私は、
小さいころ音楽の授業で笑われた経験があり、
それ以降、人前では頑なに歌うことを拒否してきました。
当然、機会がないので、
うまくなるわけはありません。
・・・カラオケ教室でも通おうかな。
本日の日課 64点(これから強化されればいいのさ)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。