徐々に結果(好子)を減らしていく。自律型人材の育成手法。
2018/06/13
明日から魔の出張週間。
移動時間に仕事したり、
本を読んだり、
そういうことをすればいいのですが、
私はしません。
寝るのみです。
いや、だって、揺れていて気持ち悪くなってしまうので、
潔く寝ることにして、はや10年。
これが、マイスタイル。
(ちょっと何言っているかわからない)
さて、本題です。
昨日、人材育成は「デザイン」が必要、そして、
「プロンプト」を徐々に減らしていくという内容をお伝えしました。
今度は先に出すものではなく、
結果の方の「デザイン」です。
「連続」⇒「部分」の手順をデザインしておくことが、
重要なのです。
★連徐々に結果(好子)を減らしていく。自律型人材の育成手法。
自律型人材を育成するとき、
しばらくは、必ず毎回、
フィードバックに「良い結果(好子)」を提示してあげるようにしてください。
望ましい行動を、まずは毎回「連続強化」します。
行動に対して、毎回、良いフィードバックという好子を提示することにより、
「連続強化」をするわけです。
「提案したら、ちゃんと必ず褒められる」という、
成功体験をまずは学習してもらうのです。
その後、「C:結果」の方、
良いフィードバックを徐々に減らしていきます。
これが、「連続強化」から「部分強化」への移行です。
毎回ではなく、「たまに」褒めるようにしていくのです。
なぜ、このように毎回ではなく、
たまに、としていくのでしょうか。
提案してきたら、毎回褒める。
「自律型社員」の育成だけを考えたら、
別に毎回褒めることを、わざわざなくさなくともいいはずです。
良いフィードバックに溢れた、
やりがいのある職場なわけですから。
しかし、減らしていくことは、実は重要。
それは「部分強化」の方が、よりたくさん、
より継続して行動をするようになる、という効果があるのです。
連続強化から部分強化(たまに褒められる)にしていくと、
褒められないときに、行動しなくなってしまうことに、
抵抗力がついてくるようになるのです。
これを、ABA(応用行動分析学)では、
「消去抵抗」といいます。
「消去」とは、良い結果(好子)が、出てこなくなると、
それまで強化されていた行動は、やらなくなってしまうこと。
しかし、毎回必ず良い結果(好子)が出てきたときに比べ、
出たり出なかったりするときのほうが、
行動をしなくならずに、継続するのです。
なかなかわかりづらいかと思いますが、
そんなときは例で考えてみましょう。
・子どもが、お菓子を欲しいとねだると、毎回お菓子をお母さんが買ってくれた。
しかし、ある日から全く買ってくれなくなった。
一時的に、何度もねだったが、その後諦めてねだらなくなった。
・子どもが、お菓子を欲しいとねだると、お母さんは買ってくれる時と買ってくれない時とがあった。
そのうち、何度ねだっても、買ってくれない時期が続いた。
もっとねだれば、買ってくれるだろうと思い、子どもはねだり続けた。
ABA(応用行動分析学)は、古くからある学問ですので、
どれくらいの間隔で、好子を提示したら、行動が継続するのか、
やめてしまうのかという実験データが膨大にあります。
その実験の結果、連続強化に比べて、部分強化の方が、
行動は継続することが分かっており、
これはABA(応用行動分析学)の中でも、中心的な重要な原則です。
一般的な言い方をすると、それまで当たり前に必ず出ていたものが、
出なくなると、諦めも早くなるということ。
長くなりましたが、人材育成のステップとして、
1.プロンプト(きっかけ)と連続強化(毎回の承認フィードバック)
2.徐々にプロンプトを減らす
3.徐々に部分強化にする
というデザインで、
自律的な行動を身に付ける社員の育成をしていくのです。
本日の日課 60点(口内炎、昨日よりひどいです。食事のたびに涙。)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)