大事なのは自律性かパフォーマンスか。
2018/08/25
今日から、京都の同志社大学で、
日本行動分析学会(J-ABA)第36回年次大会が開催されています。
今日の金曜日に、面白いプログラムが多いのですが、
予定をちゃんと立てておらず・・・今日は普通に仕事。
明日、移動する予定です。
弊社の八重樫さんの発表もありますので、
楽しみです。
さて、本題です。
★大事なのは自律性かパフォーマンスか。
ABAマネジメントでは、
前後の環境(専門的な言葉でいうと「随伴性」)を整えることにより、
行動変容を実現していきます。
行動した後に「好子」といわれる、
良い結果や刺激を出現させることによる、
「強化」が典型的なやり方です。
そのため、マニュアルやルールを作って、
行動のきっかけを引き起こし、
ポイント付与やグラフを示すことなどの「介入」を行います。
このような、行動変容の「手続き」を導入するとき、
よく「自主性がない」とか「操られている感じ」といった、
批判を受けることがあります。
でも、少し考えてほしいのです。
社員に求めるものは何か、ということを、です。
部下に自主性をもってもらうことも、もちろん大事なことですが、
それよりもまず、今の段階で最大限のパフォーマンスを発揮してもらうこと、
そして組織に貢献してもらうことではないでしょうか。
きっかけを示すことで、迷うことなく行動が起き、
周りで結果を用意することで、
繰り返し望ましい事をするようになるなら、
まずはそちらをやるべきなのです。
ちょっと極端な言い方かも知れませんが、
実際によくお伝えしていることなのです。
もちろん、決して、自主性を批判しているわけではありません。
最終的には自律型で行動ができるようになることが望ましいです。
しかし、最初からそれを望んでばかりで、
結局、組織としては低いパフォーマンスになっては、
組織をマネジメントする人としては、やはりダメなわけです。
ABAマネジメントを使って、行動を引き起こし、
行動することで小さな成功体験(良い結果が出現する)を重ねることで、
こんなこともやってみよう、というように別の行動にも影響が出ることが良くあります。
そして、そこから、次はきっかけがなくとも、
何度もやっているようなこと、
それに似たようなことであれば、
迷わずにできるようになってきます。
このようにステップを作ることで、
自主的に行動する社員に成長していってくれます。
行動をやってもらう仕掛けを作り、
そこから、それをだんだんなくしていくという「デザイン」をすることにより、
行動力のある人に成長させることが出来ます。
この文だけでは、お伝えできない事ばかりではありますが、
ABA(応用行動分析学)には、
人の行動を変容させられるすごい力があります。
部下の行動について、長い期間、悩んでいるようなことがありましたら、
このようなアプローチも取り入れてみてはいかがでしょうか。
本日の日課 56点(来年はうちでも何か発表しないとね)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)