フィードバックのない職場。
2018/11/10
今日は社労士試験の結果発表の日でした!
私はもう16年も前の話ですが、
自分で書いた解答が不確かなところがあって、
事前の答え合わせで合格圏かどうかがわからず、
ずっと不安だったのを覚えています。
なんだかんだで、あの時合格できたのが、
人生の大きなターニングポイントになりました。
独立志望の人、
組織の中で生かしていく人、
趣味で受ける人、
いろいろな人がいるのだと思います。
1点の違いで、合格・不合格というのは、
なかなかにシビアな世界です。
試験はもう嫌だなあ、と思いつつ、
今日は社労士の仲間と焼き肉でした。
さて、本題です。
今日は、ABAマネジメントの基礎。
行動が起きやすい職場、起きにくい職場は何が違うのでしょうか。
★フィードバックのない職場。
メガネをかけるのはなぜでしょうか?
「かけたい(意志)」からではなく、
「はっきり見える(結果)」からかけているのです。
かけてみて、度が入っていないメガネであれば(見えないという結果)、
であれば、そのメガネを再びかけなくなります。
自動販売機のボタンを押すのはなぜでしょうか?
「押したいから」ではなく、
「ジュースが出てくる(結果)」を経験しているからこそ、
また押すという行動が繰り返されるのですね。
何度か押してみて、もしジュースが出なかったらその自販機での前を通っても、
ボタンを押すという行動はしなくなります。
職場でもこれは同じなのです。
部下の行動は、自分からの「やりたいから」、
という気持ちで動くのではないのです。
その職場で、何か行動した後に良い結果が出ているかどうかで、
その行動が再び現れるかが決まっているのです。
さて、貴方の職場は人が何か行動した後に、
良い結果・刺激が現れる職場になっていますでしょうか?
「フィードバックのない現場」
実際に組織改善のコンサルティングに入らせていただくと、
この実態が浮き彫りになります。
せっかく部下が望ましい行動をしたとしても、
周りの反応があまりないケースがとても多いのです。
例えば、お客様との会話、クレーム対応、掃除から返事などに至るまで。
ついつい上司である立場の人は、自分と比べてしまって、
良かった点は褒めずにダメなところだけ注目します。
ちゃんとやっていることに対してのフィードバックがほとんどないのです。
部下が何かしらの行動をする。
しかし、回りが何の反応も返していない。
これを応用行動分析学では「行動の消去」といって、
だんだんと行動が減少し、最後にはやらなくなってしまいます。
赤ちゃんを考えるとわかりやすいでしょう。
親の注目がない赤ちゃんは、
泣き出します。
そうすると、母親(父親)は、あやしたり、
時には大声で「うるさい!」と怒鳴ることもあります。
どちらにしても、泣くという行動に対して周りが反応を起こしているので、
この赤ちゃんはまた再び注目が欲しいときには泣き出します。
しかし、どんなに泣いていても無視し続けると、
いったんは「消去バースト」という現象が起きて、
泣く行動が爆発的に発生します。
(自販機でボタンを押してもジュースが出ない時、
ボタンを何度も激しくたたくのも同じ現象です)。
その後、その山を過ぎるまでずっと無視し続けると、
次に行動は消去され、泣いても無駄だと感じるのか、
泣く行動が起こらなくなってきます。
こうして行動の消去が出来上がります。
当たり前だけど大切な行動、
上司である自分と比べるとまだまだのレベルだけれども望ましい行動、
そのようなことを職場で部下がやっていても、
何の反応もしていないということはありませんでしょうか?
多くの企業の風土改善のお手伝いをするときに、
よくよく分析してみると、このようにフィードバックの風土がない職場で、
自主的な社員が育たないという課題が見られるのです。
問題は、部下がなぜ望ましい行動をしないのか、
できないのかという原因を本人の人間性のせいにして、
落ち着いてしまっていることです。
ここで上司や周りのフィードバック不足に気づいて、
改善に進めれば良いのですが、大抵は周りが悪いとは思っていません。
「やる気がないからだ」と「原因っぽいもの」を作り出して、
自分のせいではないと思い込んで(悪気がないからやっかいなのですが)いるのです。
本日の日課 64点(ダイエットは明日から)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)