実際に評価をする際に、
どんな場合にA評価、どんな場合だとB評価、というように、
「基準」が定まっている必要があります。

この基準は非常に重要。

でも、基準の内容よりももっと大事なものは・・・?

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★評価基準を見えるところに記載しよう。【A4一枚評価制度と小さな会社の人事戦略】
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A4一枚評価シートでは、
その少ないスペースの中においても、
必ず評価基準を目に見えるところに記載するようにしています。

本が出たときには、
まだ書いていないこともあったのですが、
最近では、必ず評価項目の上のところにスペースを設け、
下記のように記しています。

●能力・姿勢等基準
【S】全て模範となる発揮
【A+】大きく発揮
【A】ほぼ発揮している
【B+】少し課題あり
【B】課題あり
【C】課題が多くあり

基準の個数や内容は、
企業によって変わりますが、
大まかにいうとこんな感じです。

もっと、評価をする人が具体的に分かるようにしたい、
ということもあり、もっと細かく、
・「A」のときは何がどうして、これが出来て・・・
・「B+」のときは・・・
というように、評価項目の評語(AとかBとか)ごとに、
評価基準表を作っている企業様も多くあります。

数~数十ページに渡る評価基準表です。

付ける側にとっては、
具体的に一つずつ書かれていることはメリットになるかと思います。
以前は、私もこのような基準表を作って、
企業に提供していたことも多くやっていました。

しかし、何事にも良い点、悪い点があります。

残念ながら、別紙にしてしまうと、
せっかくある基準表をしっかり見ずに、
自分の価値基準で評価をしてしまう評価者が多く現れるようになってしまうのです。

これは、意識の問題ではなく、
行動コストの問題です。

別紙を用意し、その項目の評価点ごとの内容を読み、
一つの評価項目の点をつけなくてはならなくなります。

だんだんとやらなくなってしまっていくのですね。

結果、「書いてあるのに、基準が違う評価をしてしまう」ということが、
構造的に起こってしまうのです。

具体性などが薄くなるというデメリットがありますが、
評価をつける評価シートに、そのまま基準を書き込んでおくというやり方を、
私は採用しています。

メリットは、評価するときに、
必ずこの基準が目に入るということ。

シンプルであるというメリットと、
運用時に負担にならずに、ちゃんと見てくれるという点を取って、
採用しているのです。

評価項目も、多種類ではない評価基準に適用できる表現に、
しておく必要もあります。

デメリットはありますが、しかし、このやり方をやり始めてからのほうが、
あきらかに評価者が勝手に自分の基準でつけることはなくなり、
評価者同士での目線合わせが出来てきています。

おすすめです。

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★編集後記
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日本に帰ってきました。

色々と時間の調整ができずに、
本日のメルマガ配信が遅くなってしまいました。
申し訳ございません。

明日以降は、
しっかり提示にお届けしますので、
何卒宜しくお願い申し上げます。