行動分析学のセミナーをやっていたり、聞いていたりすると、たまにこんな誤解があります。

「行動のことしか考えないなんて!人はロボットじゃなく感情があるだろ!!」

これは、行動分析学によくある誤解です。

 

本来は私達が誤解されないように伝えられると良いのですが、中には時間などの関係で伝えきれないこともあるので、改めて紹介したいと思います。

思考も感情も行動

もちろん、行動分析も感情を否定しているわけではありません。

主張したいのは、「感情が原因で行動するわけではない」ということです。

 

行動分析が扱う「行動」は何も目に見えるものだけではないのです。

言語や思考、感情、これらも行動であると考えます。

もちろん、感情などを行動に置く時は、標的行動として具体的にして、どのように測定するのか、目に見える行動を扱うときよりも慎重に扱う必要があります。

また、いかに標的行動を「見える化」するのか、そもそも行動そのものを測定するのか、なども考える必要があります。

(行動そのもの以外では、行動の所産やパフォーマンスと呼ばれるものを測定することがあります)

 

つまり感情は原因ではなく、標的行動であり、分析対象とするものです。

やる気があるから行動する ☓

やる気があるとされる行動を決め、分析する ○

このような違いがあります。

 

ABC分析で考えると、

どういう先行条件(A)で感情が出現するのか(B)、その後どういう結果になっているのか(C)

このようなイメージです。

行動(B)として扱うので、感情そのものを否定してはいません。

これを踏まえると、上記に対する返事は、

「感情も分析されるべき行動として扱います。ただ、それらが原因で行動する/しないとは考えません」

になります。

そしてこれは個人的意見ですが、人の行動として感情を扱い、分析し、少しでも理解を深めようとする行動分析の態度は、人間を感情のないロボットとして扱うこととは相反しているように思います。

感情を原因と決めつけるより、むしろ人がより豊かに幸せに生きるためにとても役立つのではないでしょうか。

ではまた。