「人」を評価するのではなく「事実」を評価する。
時々妻が私のブログを見ていたりします。
妻:「昨日のブログ読んだよ~」
私:「結構長かったでしょ」
妻:「いや、前段しか読んでないから」
お、おう。
「さて、本題です」の前しか読んでないんだってさ。
妻:「昨日はオチ今一つだったね。」
・・・さて、本題です。
今日は短めに!
人事評価の原則のお話です。
「人」を評価するのではなく「事実」を評価する。
立場が上だとか、
社歴が長いとか、
仕事が少しできるとか、
それだけの違いであり、一人の人間が別の一人の人間に点数をつける権限なんて与えられてはいないのです。
同じ尊厳のある人間同士です。
あなたは評価「75点」の人間だ。
おまえは全体で「C評価」の人間だ。
なんてことは誰もいえないです。
しかし。
会社が求める定義や項目に対して、
一定の期間中に、
「こういう行動ができた」
「こんな行動ができなかった」
「これくらいの段階まで事実としてやった」
「ここまでしか事実としてやれなかった」
これらについて、その行動事実がどうだったか、については上司が評価する裁量が与えられているのです。
「人」ではなく「事実」を評価する。
当たり前ですが、意外と出来ていない人事評価の原則です。
「あなたは今期やる気がなかったら、C評価です。」
と、人間に評価をするのではなく、
「期間中に遅刻が5回以上あり、提出物の遅れも複数回あり、指示を守れないことがあった。これらの事実がC評価です。」
と行動事実を評価します。
事実であるが上に、客観性も高まります。すると納得度も変わってきます。
そして何より、今後の改善指導の仕方が大きく変わります。
事実で評価すると、指導力が高まる。
やる気がないからC評価とした上司が、その部下に対してどのような指導をするでしょうか。
きっと、
「来期はもっとやる気を出せ」
というような指導になるのではないでしょうか。
このような指導を受けた部下が、具体的な行動の第一歩を踏み出せるかどうか。
具体的な行動レベルの指導ができないので、改善につながらずに、
毎期「来期はもっとやる気出せ」と繰り返している姿がイメージされます。
「期間中に遅刻が5回以上あり、提出物の遅れも複数回あり、指示を守れないことがあった。これらの事実がC評価です。」
というように、事実を評価した場合は、
「来期は遅刻をゼロにしよう、提出物も期限内に、指示はやり切ろう。そうしたらB以上の評価になるよ。」
と、指導も具体的にできるようになります。
部下も行動の第一歩が踏み出せます。
「事実評価」は後から身に付く評価者スキル
年間、数多くの評価者研修をさせていただいていますが、
前者のような「やる気がない、意識が低い、危機感がない、積極性がない」という、
人間性を評価してしまっている上司はとても多くいます。
書かれているフィードバックコメントも、
やはり「もっとやる気を、もっと意識を高く、もっと危機感をもって、もっと積極的に、」というような指導ばかりです。
しかし、評価者研修の中で「行動事実を評価する」という練習をしていく中で、
ちゃんと事実を評価できるようになってきます。
2~3回目あたりの研修の後には、
その後のフィードバックコメントが劇的に具体的な指導に変わっていることが多くあります。
「人ではなく事実を評価する」
人事評価の原則です。
評価者研修でしっかり身に付けていきましょう。
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本日の日課 56点 (3日からなんとか・・・)
(日課とは、私のオリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)