「着眼点」の大切さ。
2018/08/16
なんとなく。
今日までお盆休みのためか、
世の中静かです。
電話も少ないです。
気合も抜けてます。(これはいつも)
明日から忙しくなるかな。
さて、本題です。
★「着眼点」の大切さ。
人事評価が効果を発揮するためには、
期初から期末までの期間においての、「期間の観察」がとても重要ということを、
これまでにもお伝えしてきました。
最初の目標設定と最後の実際の評価をつけるところは、
時間的には瞬間のこと。
それぞれ1日~2日もかからないものです。
点の作業ですね。
それに比べて、「期間の観察」は、
半年だったり一年だったり、
すべての期間が必要になってくる線の作業です。
ここを適当にやってはいけないのです。
そこで、「着眼点」というキーワードが出現します。
「着眼点」とは、その名の通りどこを見るかというポイントのことをいいます。
評価期間中、職場での数えきれないたくさんの人の行動がある中で、
「ここ」と「ここ」と「ここ」を見る、ということを決めるわけです。
例えば、接客業であれば、
「お客様への笑顔」だったり、
「言葉遣いと態度」だったり、
「店内清掃」等々を着眼点に設定します。
主任クラスであれば、
「商品やサービスの知識」だったり、
「接客指導」だったり、
「クレーム対応」だったり、
「コスト削減」というようなものを着眼点にします。
もちろんこれらの内容は、
一般的なものというよりは、その時の組織が何を目指していくのか、
どんな成果を求めるのかで、着眼点を変えていかなくてはなりません。
▼不満が出るのは着眼点がないから
人事評価制度は、アンケートなどでは、
「不満」が多くでるものです。
しかし、この「着眼点」を明確に設定することにより、
これらの「公平感」「納得感」に対する不満は、大きく解消されます。
なぜかというと、不平不満の多くは、
「私はこれだけ残業頑張ったのに」
「あの人はいつもギリギリに出勤なのに」
「一生懸命お客様に声掛けをしているのに」
など、自分で良かった行動を勝手に設定して、
そのポイントで他と比べることがほとんどなのです。
これは、最初に明確に着眼点を伝えていないから起きる問題なのですね。
例えば、今期は「コスト削減」という目標を組織に掲げているのに、
「人よりたくさん遠くへ営業に行った」という主張をされても、
それは評価してはいけないのです。
もちろん、その行動自体は良い行動かもしれませんが、
その時の評価の対象からは外しているのです。
それを最初に明確に「着眼点」として伝えていないから、
このような主張が出てきて、不平不満の原因となってしまいます。
行動の全てを着眼点にしてしまっては、
その時に目指すべき組織の目標とは違う方向にいくこともあります。
それにそもそもすべてを着眼点にすることは不可能です。
観察がとても難しくなってしまいます。
「着眼点」も、「ここ」と「ここ」を見る、
そういう行動をしてほしい、という会社からのメッセージなのです。
そうはいっても、着眼点以外の行動を無視するというわけではなく、
大事なことで貢献するような行動であれば、
多少の加点という枠を設けておいて、そこで評価するという方法が良いでしょう。
ただし、あくまでも着眼点と違う行動が、
メインの評価となってしまってはいけないのです。
▼「着眼点」を観察していく
着眼点をしっかりと設定し、
本人たちにもそれを伝えたら、
普段の観察に入っていきます。
仕事ぶりを直接みることが一番多いのですが、
いつも目の届くところで働いているわけではありません。
毎日、1分で構わないので、できた、
できなかったなどの振り返りを習慣づけましょう。
このように会社が明確に「着眼点」を設定し、
それを伝え、毎日チェックすることで、本人の育成につながり、
業績にも貢献し、不平不満を減らすことが可能になってくるのです。
「着眼点」というと、
ちょっと専門的な言葉に感じてしまいますね。
私が評価制度を作成する際には、
「着眼点」という用語は使わず、
「職場で見るところ」といって、
実際に、職場ではどのような行動を見るのか、
と、そのまま伝えています。
そして、その決めた行動を、
できるだけ「ちょくちょく」と、
上司と部下とでコミュニケーションをとりながら、
取り組めるように確認していくのです。
本日の日課 60点(お盆は今日まで!明日から気合の入れ直しだ!)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)