コブラ効果。
2021/01/08
春高バレーは家族で楽しみに観ているのですが・・・。
東山高校は本当に残念です。
なんかつらいなあ。
さて、本題です。
コブラ効果。
「コブラ効果」という言葉をご存知でしょうか。
左手がサイコガンで・・・
ではなく、ホントのコブラ。
イギリスがインドを植民地にしていたときに起こったとされる問題です。
インドを統治していたインド総督府は、
毒蛇であるコブラが多くいることが危険だということで、
コブラを退治し、死骸を持ち込めば、報酬を与えるという施策を取ったそうです。
すると、最初のうちはその報酬目当てで、
人々がコブラを退治しだしたので、数が減ったそうです。
しかし「コブラの死骸を持ち込めば金になる」と分かった人々は、
もっとコブラがいれば・・・とコブラを飼育し増やすようになったのです。
増やしたコブラの死骸をもっていって報酬を稼ぐ人が増えてきたので、
当然、政府はこの報酬制度を止めてしまいました。
すると、飼育して増えていたコブラが野に放たれて、
施策をする以前よりも増えてしまった―――。
このように、問題を解決しようとして取り組む施策が、
逆効果になるようなことを「コブラ効果」といいます。
同様なことが、フランス統治下のベトナムでもあり、
こちらのケースは「ネズミ」。同様にネズミの死骸を持ってくれば報酬を与えるという施策で、
かえってネズミが増えてしまったそうです。
こちらは「ラット効果」とよばれ、「コブラ効果」と同様に使われます。
さて、この「コブラ効果」と同様なことが、
人事評価制度でも起きていませんでしょうか。
社員から、自分の評価や給与がどう決められているのかわからない、
という不満が出てきたから、その不満をなくそうとして人事評価を入れる。
しかし、人事評価制度を入れる前よりも不満が増えてしまった。
それまでは、あまり評価など気にしていなかった人たちが、
公平に評価されていない、自分と上司の基準が違う、
自己評価より低い理由が説明されない、などの不満がどんどん出てきてしまった。
評価される、という前提ができることで、
より比べる対象が増え、それらが不満につながってしまうというのは、本当に良く聞かれるケースです。
また、業績に関しても似たようなことが起こります。
できるだけ個人に成果を出してもらいたいので、
成果目標を個人で立て、それを達成したら評価をする、などとした。
きっと、目標に向かって頑張るだろう、という思いとは別に、
多くの人が達成できるような低い目標を作るようになり、
結果として業績が下がっていってしまった。
まだあります。明確な賃金表を作り、これだけ頑張ったらこれだけ給与を上げる、
賞与を増やすということでモチベーションを上げようとした。
すると、本来は仕事自体にモチベーションを感じていた社員、お客様に貢献することや、自分の成長に動機づけられていた社員なども、
給与や賞与ばかりに目が行くようになってしまい、期待通りに給与が上がらないため、表を作る前よりもモチベーションが下がってしまった。
これらは本当に多い、人事評価を入れたときに起きる「コブラ効果」なのです。
陥らないようにしていかないといけませんね。
本日の日課 60点(意図通りにいかないことは多いですよね)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)