中小企業の人事評価制度は「一点突破」でつくる。
2017/01/27
今日、娘が学校のスキー教室合宿から帰宅。
結構滑れるようになったようで、得意げに話していました。
私もちょっとチャレンジ(全く滑れない)してみたくて、ただいま計画中。
うーん、ちょっと日程厳しいかな。。。
さて、本題です。
以前、中小企業の人事評価制度は「えこひいきを堂々と」という記事を書きました。
今回も中小企業だからこそ、の作り方をお伝えします。
中小企業であればあるほど、こと事業経営において「まんべんなく」より得意なことである「一点突破」で勝負をしなければならないはずです。
何をやるにもそれなりにできるよりも、「これだけは得意だ!」という人を集めて、それだけだったら大手企業にも負けない、ということが求められるのではないでしょうか。
おそらく中小・零細企業の場合は、それが社長の得意なことであり、その一点を皆で力を集中して高めることが、企業の競争力につながるのです。
有名な「ランチェスターの戦略」というものがあります。
大企業(強者)と中小企業(弱者)では、ビジネスで勝ち残るためには、取るべき戦略が異なるというものです。
大企業(強者)は、数にものを言わせて他社と同じことをしても勝っていくことができるが、中小企業はニッチな分野で局地戦に持ち込み、戦力の範囲を狭くして勝っていく、というものです。
まんべんなく社員の能力を高めていくことより、その会社が得意なこと(中小企業の場合は社長が得意なことになることが多いのではないでしょうか)に一点集中して、その能力を高めて勝負すべきなのです。
では、世の中の人事評価制度がこのように事業の戦略につながっているようなものかどうかといわれると、ほとんどできていません。
世の中に広まっている、一般的な評価項目を持ってきて使っていることがほとんどです。
最近は評価制度を導入することで助成金が出たりもするのですが、実はこれはジョブカードという「一般的な」世の中の評価項目を使わないとダメなものなのです。
その個別の企業の業績に貢献するような評価項目や、その会社独自の戦力になるような能力項目にはなっていません。
もちろん、これはこの助成の制度の目的が個別企業の業績を上げるものではなく、働いている人が世の中での通用するキャリアを形成することが目的だからです。
(それを企業がやってくれたら補助しますよ、という趣旨だからですね)
これは企業の業績向上が目的ではなく、労働者のまんべんなくの能力向上が目的なんです。
なので、そのような評価項目で人事評価を運用していってのも、中小企業がやっていくべき「一点突破」にはあまりつながりません。
業績に貢献する人材育成としては、かなりの遠回りです。
人事評価制度は、会社がやってほしいことを明確に示して、それを達成したり、それができるようになる能力向上をしていくことで効果を発揮します。
だからこそ業績につながるのです。
世の中にあふれている一般的な評価項目をずっと使っている企業と、
その時の会社の目指すもの、その会社が他に負けない突破力をもっているもの、そこを集中して育成していく企業とでは、
業績に大きく差がつくことでしょう。
人事評価制度において、一般的な評価項目や多種多様な能力を伸ばすための評価になっているものを使うことが、果たしてその企業の業績向上につながるのかどうか、再度しっかり考えて作っていってほしいのです。
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本日の日課 72点 (まんべんなく・・・できない)
(日課とは、私のオリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。