スキナー箱。
今日発売の「人事マネジメント」様に、
記事を寄稿しています。
テーマは、ズバリ「ABAマネジメント」。
強化だの弱化だの、
図解たくさんで掲載しています。
よかったら見てみてください。
さて、本題です。
★スキナー箱。
スキナー箱とは?
行動分析学を確立した、アメリカの心理学者、
B・F・スキナー博士が作り出した装置のことです。
箱の中に、レバーや、餌の出る装置、
それを記録できる機械などがセットされたものです。
そして、ここにネズミやハトを入れて、
行動の実験をします。
(イラスト:Wikipediaより)
ちなみに、1951年に、スキナー博士は、
ネズミ用スキナー箱を東京大学に、
ハト用スキナー箱を京都大学に贈呈したらしいのですが、
どうやって使ったらいいか、行動分析学の理解が進んでいない、
当時の日本ではわからなかったそうです。
スキナー箱では、
次のような実験をしました。
箱の中にネズミを入れ、
ネズミがたまたまレバーを倒す(行動)ことで、
エサがでる(結果)と、ネズミは、
その後自分からレバーを倒す行動を繰り返すようになります。
一方で、レバーを倒した時に電気ショックを起こします。
この時には、ネズミはレバーを倒すという、
行動をやらなくなっていきます。
当たり前、といえば当たり前かもしれませんが、
スキナー博士は、ここであることを発見したのです。
「行動した後の結果が、次の自発的行動を決めている」
一般的に、思考や意思などが、行動を決めていると考えられています。
しかし、思考や意思など、目に見えないものは気にしなくとも、
行動の直後に「餌(良い結果)」が出るのか、
「電気ショック(悪い結果)」が出るのかを観察すれば、
心の中を想像しなくても、
次の行動の予測ができるようになる、ということを見つけたのです。
そして、餌や電気ショックの回数や量などを変えて、
膨大な実験を繰り返すことによって、自発的行動の予測の正確さが増し、
さらには、その結果をコントロールすることにより、
行動をさせるという制御もできるようになったのです。
これが、行動分析学の非常にユニークなところなのです。
ちなみに、スキナー博士は、心理学者の中で選ぶ、
20世紀で最も偉大な心理学者の第1位に選ばれています。
この時の2位がピアジェ、3位がフロイトです。
日本では、まだまだあまり知名度はありませんが、
ぜひスキナーとスキナー箱、覚えていただけると嬉しいです。
本日の日課 56点(実験は大事ですよね。うちも猫やら娘やらで実験しています)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)