榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

★「行動内在型の強化」。

2018/09/20

今日は午後から渋谷で、クラウドシステムのセミナーに受講生で参加。

 

いろいろなクラウドシステムがある中、
うちが入れているので、まずは進めていって大丈夫かな、
確認できました。

 

その後、経営者の方に集まっていただいてやっている、
ABAマネジメント勉強会へ。

 

全5回の最終回でした。
なかなか実践は難しい部分もありましたが、
ABA(応用行動分析学)の目線での、組織行動コンサルティング、
必ずお役に立てるかと思います。

 

みなさまお疲れさまでした。m(_ _)m

 

さて、本題です。

 

 

★「行動内在型の強化」。

 

今日は他人がいなくても成り立つ、
「行動の強化」の仕組み。

 

ある意味、理想型ではある、
この仕組みをお伝えいたします。

 

ABAマネジメントでは、
行動が強化される(行動が増える、定着化する)原則として、
行動の直後に好子(良い結果)が出現するとよい、
としています。

 

ここで、一般的に思いつく行動変容のやり方は、
今までにはなかった行動の後の好子(良い結果)を、
用意して、出現させていくというやり方です。

 

勉強した→褒める(好子)
挨拶する→笑顔で返してくれる(好子)
発表をする→拍手が起こる(好子)
プレゼントを贈る→相手が喜ぶ(好子)
お座りをする→エサがもらえる(好子・動物)

 

このような感じでしょうか。

 

そして、この例をよくよく見てみると、
ある共通点があります。
それは、好子が出現する際に共通なことなのですが、
お分かりになりますでしょうか。

 

実は、上記のような行動の強化は、
「好子」をすべて誰か、別の人が出している、
という共通点があります。

 

人は社会において生存していますので、
行動するとしたら、その周りに別に人がいる可能性は高く、
特に会社組織においては、当たり前のことかもしれません。

 

しかし、「好子」を他人が出現させる、
というのは、逆に考えると、
他に人がいないと、「好子」は出現しない、
ということになってしまうのです。

 

これでは、
他人がいないときには、
行動しなくなってしまう、
ということも起こってしまいます。

 

しかし、このように他人による好子出現による強化ではなく、
他人がいなくても成り立つ「行動内在型」の強化があるのです。

 

例えば次のようなケースです。

 

・ピアノを弾いた→ミスなくうまく弾けた
・ランニングした→走ることが気持ちいい
・お風呂に入る→リラックスできる
・ケーキを食べる→おいしい味覚
・提案書をつくる→上達して見栄えのいいものが作れる

 

これらの、他人がいなくても、
行動することそのものが「好子」として機能することがあります。

 

これを、
「行動内在型」の強化といいます。

 

 

一般的には、
これを「やりがいがあるから」とか、
「することが好きだから」というような表現をするかと思います。

 

この表現は、他人が報酬的な好子を出すよりも、
世の中一般的には、望ましいとされています。

 

その通りだとは思いますが、
大事なことは、行動しないと強化はできない、
という点。

 

最初から行動内在型を目指していても、
いつまでも行動が出ないと強化できないままになってしまいます。

 

結果、「自分からやらない」「やる気がない」というような、
内面を原因にしてしまうことに陥るケースが多いのです。

 

小さい頃、習い事でやっていたピアノが上達して、
今はもっとうまくなりたいと思って、毎日頑張っている。

 

小さい頃、親とバッティングセンターでやっていて、
今ではプロを目指して一人でも練習をする。

 

最初から湧き出るように行動内在型が出現するものでも、
持って生まれた人が行動内在型でできるわけでもありません。

 

何かしらの他人の好子により強化され、
行動の機会が増えて、内在型になっていくのです。

 

よく、周りが行動を増やそうとするのはよくない。
自分がやりたいことをやらないと続かない。
という批判を、ABAマネジメントではご意見をいただくことがあります。

 

その通り、だとも思いますが、
最初からそれだけで目指すのも、
違うのでは、と思っています。

 

段階を経て、行動内在型になっていくようにする。
親やコーチのように、上司がその育成をするのです。

 

そして何より、
好きではないから続かない、
やりたいことではないからダメ、
というような、短絡的な批判に陥らないようにしていただきたいのです。

 

本日の日課 56点(勉強会は続けていきたいですね)

(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)

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