電気をつけるのを忘れないのに、消すのを忘れるのはなぜか。
2020/03/18
子どものころに流行ったダジャレシリーズ、その1765回。
「恐怖の味噌汁」
「お母さん、お味噌汁の中身なにー?」
「今日は、お麩よー。」
きょうふの味噌汁。
次回は「悪の十字架」をお届けします。
さて、本題です。
電気をつけるのを忘れないのに、消すのを忘れるのはなぜか。
FB&行動分析でお仲間の、
中島さんの投稿を見て思い立ったので投稿です。
中島さんは、放課後等デイサービス「バンブーハット」を運営されている、
ABA(応用行動分析)好きのお仲間です。
https://www.bamboohat-base.net/
電気をつけるのを忘れる人はいませんが、
消すのを忘れる人は多いです。
節約の気持ちが足りないからでしょうか、
「ずぼら」だからでしょうか。
いいえ、違います。
行動分析家はそうは考えません。
「行動」に違いがあるのです。
違いといっても、
「スイッチを押す」ことは全く同じレベルの難易度であり、
つけるのは簡単で、消すのは難しいというわけではありません。
では、何がちがうのでしょうか。
「つける」にはある、「強化の行動随伴性」が、
「消す」にはないのです。
ちょっと分析してみましょう。
部屋の中に用事がある人にとって、
入っていく部屋が「明るくなる」ということは、
とても良い「刺激・結果」の出現です。
まあ、部屋が明るくなければ何もできないので、
当たり前ですね。
「部屋が明るくなる」という、好子が出現することにより、
行動が強化されています。上向き矢印。
強化されることは、このように当たり前のことが多く、
あまり気づいてやっているものでもありません。
・くっきり見えるから、メガネをかける
・ジュースが出るから、ボタンを押す
・字が表示されるから、キーボードをたたく
すべて、行動の後の後続事象によって、
行動は強化されているのです。
一方、消す場合の行動分析です。
右側の矢印がなくなりました。
その部屋から出ていく人にとっては、
後の部屋が暗くなることは、別によいことでも悪いことでもないのです。
そう、困らない。
電気を消す行動は、強化されないのです。
これを、その人の注意力や意識のせいにしても、
改善にはつながりません。
強化されない行動を、強化されるような仕組みを作ることの方が、
改善につながるのですね。
と、ここまで書いて・・・。
2年ほど前に同じ記事を書いていることを思い出しました。
(ホントは書き始めてすぐに気づいたけど)
ほぼ同じこと書いていますが、
弱化についても少し触れていますので、
良かったら見てね。
本日の日課 52点(ネタを繰り返し使うことをOKにしよう、そうしよう)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。