榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

自律型社員の育成、その3。自律型社員の3つの定義。

2020/03/27

どちらかと言えば、ロマン派ではありますが、
ポエマーではないつもりです。

 

が、本日は出資馬が病気になり、
予後不良(安楽死)となってしまい、とてもつらい気持ちでいます。

 

重賞2着の実績があり、
今年一年頑張ったら、繁殖に上がる予定だったのですが・・・。

 

レースでの活躍を見ることも、将来の仔への出資の夢も叶わず、
天国に旅立ってしまいました。

 

奇しくも今日が誕生日(父のディープインパクトも同じ3月25日)でした。

 

無念です。合掌。

 

さて、本題です。

 

自律型社員の育成、その3。自律型社員の3つの定義。

 

さて、「自律型社員」となるためには、
そのレッテルを貼ってもらえるような行動特性をみつけ、
その行動を身に付け、習慣化となることをやっていくことです。

 

レッテルは後から変えられるもの。
可能性をつぶすのではなく、「自律型社員」というレッテルが貼られるように、
目に見える行動を増やしていくのです。

 

この「自律型社員」の行動特性を考えていきましょう。

 

辞書や一般的なビジネス書で「自律型社員」を調べた内容をまとめて・・・
一言でいうとこのような感じ。

 

 

【自律型社員の3つの定義】

 

自らが考え、判断し、行動できる社員

 

 

人によって、多少捉え方の定義は異なるかと思いますが、
おおむねこんな感じではないでしょうか。

 

では、ここからABAマネジメントの基本に従って、
行動変容、そしてその先の定着化、習慣化へと進めていきたいと思います。

 

○具体的行動へ変換する

 

 

ABAマネジメントでは、抽象的表現はできるだけ具体的な行動に変換していきます。
そのために行う二つのチェックがあります。

 

・デッドマンテスト
・ビデオカメラテスト

 

受け身である表現など、
死人でもできることは、行動とはいえない。

 

ビデオカメラで撮影した映像を見た人が、
何をしているかがわかるレベルまでの具体的な行動にする。

 

これが、デッドマンテスト、ビデオカメラテストです。
詳しくは、過去のブログで書いていますので、ご参考に。

 

久々のデッドマンテストとビデオカメラテスト。

 

このチェックを、
先ほどの自律型社員の定義にも行なってみましょう。

 

 

事 象

デッドマン
テスト

ビデオカメラ
テスト

自ら考える

×

自ら判断する

×

自ら行動する

×

 

このままでは、デッドマンテストをクリアするので、
「行動」ではあるけれども、ビデオカメラテストをクリアできるほど、
具体的レベルにはなっていないようです。

 

具体的行動まで落とし込んでいないと、
結局、何もしないままでいるということが往々にしておきます。

 

「積極的になる」「徹底する」「理解する」「身に付ける」。

 

このような表現になっていたままの場合、
では、今から一歩、やってみてください、
といっても何も行動レベルではやれない場合がほとんどです。

 

今、その場でできないことは、
明日も明後日も、一年後もできません。

 

ビデオカメラテストで具体性をチェックすることは、
一歩踏み出す行動にしておくという意味で、非常に重要なのです。

 

まず、一つ目。

 

「自ら考える」を具体的な行動にしてみましょう。

 

【自ら考える】

 

・もっとよい仕事のやり方を、自ら提案する

・どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるか、案を出す

・なぜ、仕事がうまくできないか、理由を書き出す

・理念を実現するには、何をしたらいいかを発表できる

・自分が成長するためには、どんな知識と技術が必要かを伝えられる

 

二つ目、「自ら判断する」。

 

【自ら判断する】

 

・次の仕事は何をやるべきかを、決めて周りに伝える

・選択肢が出た時に、理念に基づいて正しい方を選ぶ

・お客様から質問を受けた時、的確な回答を言う

・チームとしてのメリットを優先した、仕事の取捨を作る

・いまやるべき優先事項がわかり、それを書き出す

 

三つ目、「自ら行動する」。

 

【自ら行動する】

 

・指示が出る前に、仕事を始める(仕事はその人の実業務)

・自分の仕事が終わった後、新たな仕事を始める

・立候補を集うようなとき、手を上げる

・会議では、必ず意見をいう

・難易度の高い仕事も、出来ないと言わず、やり始める

 

 

まずは、
こんな感じで具体的行動レベルにしてみました。

 

実際には、その企業・組織に合わせた内容で、
もっとたくさん書き出してみましょう。

 

この工程を、
研修ワークとして実施してもよいでしょう。

 

とても効果は大きいです。

 

研修を通して、抽象的な定義から、
具体的な行動レベルを考えるようになってきます。

 

ここに掲げた具体的行動、これがどんどん職場で起きるようになる、
そのような人が増えてくる、と「自律型社員」が増えてきたと言えそうです。

 

そして、実際にそのような人が増えてきた組織は、
間違いなく強い組織となれそうです。

 

では、次回に続きます。

 

次回は、3ステップでの自律型社員への育成の仕方をお伝えします。

 

 

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