評価をしない評価制度Q&A。
2020/10/14
大阪医科薬科大の2年間フルタイムアルバイトだった方の賞与支払いの訴訟、
東京メトロ子会社メトロコマースの駅売店で10年間働いた元契約社員の女性2人の退職金の訴訟、ともに最高裁で棄却となりました。
ともに2審を覆す判決です。
個人的には予想外でちょっとビックリ。
裁判ですので、個別案件ごとに当然変わるとはいえ、
大きな前例となる判決であることは間違いありません。
どちらにしても、
労務管理、雇用契約、役割定義等、
適切にしておく必要がより明確になったとは思います。
さて、本題です。
評価をしない評価制度Q&A。
明日は、50名様ほどご参加いただいているとのこと。
オンラインでの「評価をしない評価制度」セミナーです!!
(満席のためお申込みは締め切りになっています)
で、実はいくつかこの「評価をしない評価制度」、
HP掲載などのために、説明の資料など作成しています。
今回、良くある質問をいくつかまとめましたので、
ちょっとご紹介です。
Q.評価をしないのなら、給与や賞与はどのように決めるのですか?
A. いくつかのパターンで設計します。 勤続給、年齢給などの決め方もありますが、
導入でお勧めしているのはミッショングレード×業績にて決めるというものです。
個人の評価ではなく、会社や事業部の業績と、本人の役割にて決めるというシンプルな制度です。
Q.なぜ、評価をしないのに人材育成や成果の達成につながるのですか?
A. パフォーマンス・フィードバックという手法を使います。
行動の事実を記録し、それを上司・部下で共有して振り返ることで、
本人のパフォーマンスを引きあげていきます。
実証データにおいても、「評価をする」ケースと「事実だけ振り返る」だけのケースで、
大きく差がないことが証明されています。
Q.全く評価をしないのですか?
A. 年次の評価、査定などは全く行いません。
ただし、狭義の意味での良い方の評価
(いいね、頑張っているね、成長しているね)のような、
上司が部下の頑張りを認めることなどは、
ぜひやってくださいと伝えています。
点数をつける、期の評価をする、となると、
途端に負担や抵抗が大きくなりますが、
このようなコミュニケーションにおける承認は動機づけにとても有効です。
Q.欧米などで流行っているという「ノーレイティング」とは違うのですか?
A. かなり異なります。
欧米の大きな企業で進めている「ノーレイティング」は、
年次の評価をしない変わりに、マネージャーといわれる管理職層が、
面談やプロジェクトごとの評価などを行っています。
マネジメントに注力できる非常に優秀なホワイトカラーの管理職だからこそできる制度です。
プレイヤー兼マネージャーが多い日本で、
なおかつ中小企業の管理職が同じようなことをするのは非常に困難です。
その負担を取り除くことに意義があります。
Q.「行動科学」とはなんですか?
A.「評価をしない評価制度」で出てきている行動科学とは、
「応用行動分析学」といわれる、
行動に特化した研究を対象とした学問です。
理系の心理学といわれ、
どのような時に人は行動するのか、行動しないのかを、
徹底的にデータを取って分析、応用するものです。
実績のある学問で、データに基づくエビデンスがしっかりしています。
アメリカではこれをベースに人事コンサルティングを行っている企業も多くあります。
とりあえずこんな感じで!
小出しでブログネタにつかいます。(本音を言うな)
本日の日課 60点(私も楽しみ)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)