産業場面では、様々な問題がありますよね。

遅刻や言葉遣い、セクハラにパワハラ。

これらの相談にのるのも人事コンサルタントの役割です。

企業でもよく問題点として挙げられます。

かく言う私も、今の会社で働き始めて3回目で遅刻してしまいました(本当に申し訳なく思っています、ごめんなさい)。

(今のところ一回だけなのでどうかお許しを…)

しかし、これらが1回限りではなく、頻繁に起こっていると組織としては大きな問題です。

遅刻の要因をどこに求めるか

ではなぜ、遅刻などが頻繁に起こるのでしょうか?

従業員の意識が低いからでしょうか。

仕事に対する誠意が足りないからでしょうか。

感情的だからでしょうか。

このような答えに原因を求めても問題行動は解決しません。

仮に、遅刻を繰り返す部下の原因を「意識が低い」と言っても、

「明日から意識を高めろ!」

と言っても、現実的にどうしたら良いのか全くわかりませんよね。

 

 

 

 

 

 

そこで、行動分析的には、

なぜ問題行動が頻繁に起こるのか?

問題行動が強化され、増加/維持しているから

と考えます。

例えば、常習的に遅刻する人は、

・家でギリギリまでゆっくりしていられる

・早く出勤すると仕事をする時間が伸びるので、なるべく遅く行くと仕事時間を減らせる

などの強化が働いているかもしれません。

こうすると、

・出勤時間前に出勤したら、その人達だけ少し良いコーヒーを1杯飲めて、ゆっくりできる。

・早く出勤しても遅く出勤しても仕事開始時間を変えない

・10分以上早く出勤して仕事した日は1ポイントで、30ポイント溜まったら好きな日に3時間早く帰ることができる

などの解決案が浮かびます。

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、このシステムを導入したからと言って確実に減るかどうかはやってみないとわかりませんが、

重要なのは具体的根拠に基づいて解決策を出し、試してみることです。

そうしないと、

うまくいった場合→再現性がない

いかなかった場合→次の解決案につながらない

という事態になります。

ちなみに、再現性とは簡単にいうと、

同じ結果を同じ条件で再び引き起こせるかです。

コンサルティングサービスとは(個人的意見)

また、ここからは個人的な意見ですが、

コンサルタントにとって、この具体的根拠に基づいて解決策を提案するというのは非常に重要だと思っています。

コンサルタントは形のないサービスなので、形がないからこそ主観や経験則ではなく、なるべく目に見える形で改善策も改善対象も表すことが必要です。

絶対にうまくいくコンサルティングサービスはありえません。

うまくいかない可能性も含めて、根拠を基に解決策を提示することがコンサルティングです。

コンサルティングは占いでも宗教でもなく、

科学とビジネスについて学び続け、それをビジネスに役立てるサービスだと思います。

 

最後に

私は行動分析が好きですが、いくら行動分析を学んでも、

確実に行動を制御できる方法はないです。

過去の研究を参考に、「これならうまくいくのではないか」

と仮説を立て、実際にやってみて、検証し、次の仮説を立てる。

これにつきます。

 

行動分析の研究もコンサルティングも、

やる前から【絶対うまくいく】なんてものはないんですね。

そしてないからこそ、行動分析の手法や考え方はビジネスで役に立つと思っています。

ではまた。

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