皆さんはスケジュール立てるの得意ですか?
私はスケジュール立てるの好きですが、苦手です。
いつも、ついつい沢山予定を入れすぎて、パンクしてしまいます。
実は行動分析学の中にも、「スケジュール」と呼ばれるものがあります。
それは強化スケジュールです。
強化スケジュール
強化スケジュール・・・いつ、どのような条件で強化するのかについてのスケジュール。多数存在する。
例えば、
会議中に10回意見を言うたび1ポイント付与され、そのポイントは人事評価に影響する。
とかは、10回ごとに強化子を提示するというスケジュールです。
このような強化スケジュールは非常に多くの種類があり、とても紹介しきれません。
そこで、今回は代表的な強化スケジュールだけをいくつか紹介します。
まず、はじめに強化スケジュールといっても、大きく分けて連続強化スケジュールと間欠強化スケジュールに分けられます。
連続強化スケジュール・・・行動するたびに毎回強化子を与える
間欠強化スケジュール・・・毎回ではなく、時間や行動数などの条件を設けて、その条件をクリアしたら強化子を与える。
連続強化はこの通りなので、わかりやすいと思うのですが、わかりにくいのが間欠強化です。
間欠強化スケジュール
代表的な間欠強化スケジュールは、主に「時間」と「行動数」によって分けられます。
おそらく、時間の方がわかりにくく、行動数の方がわかりやすいと思います。
時間によって強化子を提示するスケジュール
固定時隔スケジュール(FI : Fixed Interval)・・・一定時間経過後の最初の行動に強化子を与える
このスケジュールの注意点は、時間が経過したら強化子が与えられるのではないということです。
例えば、5分の固定時隔スケジュールとすると、
5分経過したら強化子が与えられる条件を満たしただけで、5分経過しても行動しないと強化子は与えません。
つまり、5分の条件を設けても、6分たっても7分たっても行動しなければ強化しません。
変動時隔スケジュール(VI : Variable Interval)・・・変動する時間経過後の最初の行動に強化子を与える
先程が決められた一定時間だったのに対し、これは時間がバラバラです。
強化する条件が、5分経過後の時もあれば、7分の時や3分の時もあるということです。
時間間隔が変化する点以外は先程と一緒です。
行動数によって強化子を提示するスケジュール
固定比率スケジュール(FR : Fixed Ratio)・・・決められた一定の回数行動したら強化子を与える
これはわかりやすく、5回行動する度強化するなどですね。
変動比率スケジュール(VR : Variable Ratio)・・・変動する回数行動したら強化子を与える
あるときは5回行動したらご褒美が与えられたが、次は7回、その次はたった2回でもらえた、などです。
営業電話をかける行動はこのVRスケジュールに当てはまります。
お客さんの商品購入が強化子だとすると、営業電話をかけても毎回購入してもらえるわけではありません。
断られることが多数あるため、多くのお客さんに電話します。
ある時は5人目にかけたお客さんが購入してくれて、ある時は7人目で、またある時は…
と購入してもらえる(強化子)ためにかける電話回数は一定ではなく、変化しますよね。
まとめ
代表的な強化スケジュールをいくつか紹介しましたが、
未だに混乱している方もいると思うので、最後に整理します。
まず強化スケジュールは連続と間欠に分けられます。
そこから間欠強化スケジュールはさらに4つに分けられます。
図を作ったので下に貼っておきます↓
今回は強化スケジュールの解説記事となりましたが、
皆さんが気になるのは、
「これが現場でなんの役にたつんだ?」
ということだと思います。
この疑問についてはまた今度お答えします。
理論の紹介だけではなく、それがどのように役立つかも非常に重要ですからね。
ではまた。
Yu
最新記事 by Yu (全て見る)
- 行動科学的に満足度の高い職場づくりを実現する - 2024年1月9日
- 本紹介 - 2021年7月6日
- パフォーマンスを向上させる目標設定とは - 2021年3月8日