自律型社員の育成、その4。3ステップでの育成。
2020/03/27
今日、お打ち合わせした地元で以前からお世話になっている会社さん。
結構、ユニークでとても良さそうな人事制度が出来上がりそうです。
役員・社員・契約社員・アルバイト・パートの雇用形態の区分は全く関係なく、
役割等級(ミッショングレード)で、処遇や福利厚生が決まる制度。
そして、それを選択制にできるようにする。
とてもシンプルで、同一労働同一賃金に適応し、
これからの日本の企業にマッチするような、先を見据えたものができそうです。
ちょっと気合が入っています!
頑張ろう。
さて、本題です。
自律型社員の育成、その4。3ステップでの育成。
○取り上げるターゲット行動
前回、自律型社員の行動特性を定義化するところまでお伝えしました。
・自ら考える
・自ら判断する
・自ら行動する
そして、上記の抽象的な定義を、
具体的に目に見える行動にすることが必要、
そしてデッドマンテスト・ビデオカメラテストをして、
次のようにするというところまでをお伝えしました。
【自ら考える】
・もっとよい仕事のやり方を、自ら提案する
・どうしたらお客様にもっと喜んでもらえるか、案を出す
・なぜ、仕事がうまくできないか、理由を書き出す
・理念を実現するには、何をしたらいいかを発表できる
・自分が成長するためには、どんな知識と技術が必要かを伝えられる
いよいよ、「自律型社員」の育成に入っていきます。
その前に、一つだけ。
今回、自律型社員の行動の一つをターゲット行動として取り上げ、
その行動が、自分から起こすようになり、習慣するための方法をお伝えしていきます。
しかし、本来、人材育成に関する取り組みは、
重要ではあるが緊急ではない、マトリクスの第二象限にある最たるものです。
(だからこそ、取り組んでいるところとそうでないところでは、大きな差ができるのですが)
中長期的な取り組みで、長い期間をかけて、
コツコツと取り組んだ結果で成し遂げ有られるものであり、
ノウハウだけで魔法のようにできるものではない、ということをご理解ください。
結果がすぐに目に見えるときもあれば、
なかなか手ごたえがない場合、うまくいかないこともあります。
だからこそ、流行り廃りのある、
簡単にできるというような謳い文句の人材育成ノウハウに踊らされずに、
原理原則に基いた再現性のある取り組みを、
ぜひ定着させていただきたいと切に願っています。
さて、話をそらして申し訳ありませんでしたが、
ここで前回の「自律型社員」の具体的な行動の一つを取り上げ、
その行動が繰り返し起こるようになり、
習慣化となるためのABAマネジメントをやっていきます。
本来、中長期の取り組みである人材育成ですので、全部を取り上げると長くなりすぎてしまいますので、
一つのターゲット行動をサンプルとしてのご紹介にとどまることをご了承ください。
とはいっても、同じやり方で、
他の行動を習慣化することはできますし、
「般化」という現象により、同様に他の行動もできるようになることも起きてきます。
では、前回の「自律型社員」の具体的行動の中から一つ、
「もっとよい仕事のやり方を、自ら提案する」
を取り上げます。
この行動がどんどん増え、習慣化させるABAマネジメントを、
手順を追って一緒に進めていきましょう。
○育成をデザインしておくことが重要
ここで大事なのが、
育成の「デザイン」をしっかり持っておくということです。
「デザイン」とは「設計・図式」のこと。
つまり、どのように「自律型社員」まで育成していくかの
「設計」や「図式」を最初からしっかりと考え、
そのデザインに従って実行していくことが大事なのです。
いままで「自律型社員」とはいえなかった人を、
何か魔法のように一つのやり方で簡単に変えられるものではありません。
・自転車に乗れない人を乗れるようにするためには、
どのように教えていったらよいでしょうか。
・箸がちゃんと持てない人を持てるようにするためには、
どのように教えていったら持てる人になるでしょうか。
「やる気を出して乗れ!」とか、
「本気で持て!」といっても、
身に付けることはできません。
できないことができるようになるためには、
その教え方、実践のさせ方、フィードバックの仕方など、
段階を追った「デザイン」を考えておき、
その手順で相手の成長度合いをみながら進めていく必要があるのです。
「自律型社員」の育成もまさに同じです。
「意識を高くして自律型社員になれ!」といくら声高に言っても、
その通りになることはできないのです。
しかし、いくつかのステップにデザインして、
それを実践していくことでちゃんと自律型社員を育成することができるのです。
○自律型社員育成の3ステップ
自律型社員になってもらうには、
3ステップで、段階を追って育成するデザインでやっていきます。
3ステップとは、この3つ。
最初からいきなり「自律型社員」を求めても、
すぐになってくれるものではありません。
この3ステップデザインで、
手順を追ってしっかりと習熟具合をみながら育成していくことが、
最終的には近道となり、現実的な人材育成へとつながっていきます。
それでは、①、②、③の3ステップを、それぞれもう少し詳しく見ていきましょう。
・・・長くなりましたので、ここからは次回に。
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