行動の所産(Products of Behavior)。
2021/02/04
最近話題の「Clubhouse」ってあるじゃあないですか。
招待制の新しいSNSらしいのですが、
誰からも招待きません。
いえ、大丈夫です。
予想通りというか、
昔からぼっち気質ですので、慣れています。
これくらいの方が気楽でいいのです。
泣いてなんかいないです。
さて、本題です。
行動の所産(Products of Behavior)。
前回は、他者記録・自己記録の話をしました。
他者記録のメリットはありますが、
それでもあまりにも負荷が大きすぎます。
「評価をしない評価制度」では、
上司の負荷をできる限りなくしていこう、
ということをコンセプトにしています。
なので、「毎日30分、部下全員のパフォーマンスの記録をしてください」などとしては本末転倒になってしまいます。
(実際のコンサルティングの現場では、コンサルタントがこのようなことをすることはあります)
これらの負荷を取り除くことが「評価をしない評価制度」のメリットですので、
記録方法は、どうしても自己記録を多くしていく必要があります。
しかし、自己記録には信頼性というデメリットがあります。
さて、どうしたらよいのか・・・。
ここでこれらの課題を解消できるものが、
「行動の所産(Products of Behavior)」なのです。
「行動の所産」とは、その行動が生起したことを示す、
何かしらの痕跡や成果物、証拠や根拠のこと。
直接、その人を見ていなくても、
「この行動をしたら、これが残っているよね」というようなもののことを言います。
例えば、事例でいうと、
「配達に出発する」 → 「出発時間の記録」
「データ収集をする」 → 「データ収集数」
などになります。その他、
「文章を書く」 → 「書かれた書類」
「ネットサーフィンする」→ 「ネット接続の時間」
「メールを送る」 → 「送信したメール」
「デスクの整理」 → 「整理されたデスク」
「ウォーキングする」 → 「歩数計の記録」 等々
企業の組織においては、家庭や学校とは異なり、
対象になる人をずっと観察することは、
現実的には難しいです。
そのため、上記のように、
後からでもその行動をしていたかどうかの記録ができる、
「行動の所産」を設定していこう、ということが現実的になります。
「行動の所産」の場合は、
その記録は他者でも自己でもできるという場合が多くなります。
なので、内容によって、これは上司や会社で記録していく、
というものを設定したり、自分自身で記録していってもらう、
というものを設定していくことができます。
最近では、PCに代表されるような電子機器を業務で使うことが増えてきて、
またスマートフォンやウェアラブルなどの端末の普及により、
様々な記録を取ることが簡単にできるようになってきました。
以前は観察していないとわからないような行動、
パフォーマンスが自動で記録されるようになってきています。
「行動の所産」が見つけやすくなってきているのです。
できる限り、上司も部下も負荷をなくして、
記録していくことが運用においてとても重要ですので、
これらの機器をうまく活用してくことを考えていきましょう。
これからは、より「パフォーマンス・フィードバック」がやりやすくなる時代になってきます。
「配達ドライバーの出発時間」の事例での出発時間の記録は、
本人が記録する「サインアウトシート」というものから出発時間を確認し、
それをグラフ化してフィードバックするという手順を取っています。
それを実施する前段階として、
会社に記録として残っている出発時間もあり、
それと本人の記録のずれがないことを確認しています。
「利用者データの収集」の事例でも、
本人が収集してきたものを施設側でまとめて、
それをグラフ化して本人にフィードバックします。
このパターンを実際にやっていくことのイメージで持っていただけると掴みやすいかと思います。
セミナー受付中です!
本日の日課 56点(記録することは振り返ること)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)