榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

「道徳と経済と論語と算盤」

2020/01/24

引っ越しをしたので、諸々変更の手続きなどをしないといけない訳です。

 

で、期日がいつまでに、というような話題になって、
2週間とか多いよね、という話が出たのです。

 

で、変更の届出は2週間以内で、という決まりに対して、
いつから2週間だろうと思ったのか、次のような質問がでました。

 

 

 

 

 

 

「2週間って、気づいたときからかな?」

 

 

 

(゜д゜)

 

(゜д゜)

 

(゜д゜)

 

 

名言出ました。

 

 

「手続き期限は、気づいた時から2週間」

 

 

OK、間に合います。

 

 

さて、本題です。

 

本日も拙著「A4一枚賃金制度」より抜粋です。
決して手抜きではありません。

 

「道徳と経済と論語と算盤」

 

 

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」

 

これは、学校にある銅像(今はない?)で有名な、
二宮金次郎(金治郎ともあり)こと二宮尊徳氏(にのみやたかのり・・・本当は「そんとく」ではないそうです)の言葉です。

 

「道徳」が「理念」という言葉だったり、
「経済」が「利益」だったり、「罪悪」が「犯罪」という言葉になっていることもあります。

 

個人的には、とても重要な言葉だと思っていて、
人事制度の作成の際にもよくお客様にお話ししたりします。

 

この言葉は、企業の持続的成長、
長い時代に存続するということにおいて、
本質をついて、端的に表現している言葉なのではないでしょうか。

 

「道徳(理念)」・・・例えば、お客様の役に立つことや、
社員やその家族を幸せにすること、会社の社会的貢献などでしょうか。

 

これらをおろそかにして、「経済(利益)」・・・売り上げを上げること、
儲けることなどばかりを追いかけることは、
「罪悪(犯罪)」と言っています。

 

お金に目がくらんで、人の道を外すようなことをしては、
結局続かなくなってしまう。

 

一方で、「道徳(理念)」ばかりを追いかけて、
「経済(利益)」をおろそかにしていると、
やはりこれも事業は継続できなくなってしまいます。

 

どんなに素晴らしいことを言っていたとしても、
自身が経済的に続かなくなってしまっては、活動ができません。

 

ただ「寝言」を言っているだけ、と思われることでしょう。

 

活動を続けていくには、
社会においては経済(利益)活動が必要なわけです。

 

大事なのは、この両方を追いかけていかなくてはならない、
ということ。

 

私は、企業にとって一番価値のあることは、
「継続」と個人的に思っています。

 

商品やサービスを世の中に提供し、
従業員やその家族の生活を支えていく。

 

それが短期的で終わるのではなく、
長い期間、しかもより良いサービス、より良い生活のために継続成長していく。

 

企業だからこそできる貢献なのではないでしょうか。

 

継続して活動していくためには、
「道徳」と「経済」のバランスが大事なのですね。

 

尾恥ずかしながら、どちらもまだまだの私にとっては、
人に伝えるほど自分もできているとは言えませんが、
ずっと目指していきたいことなのです。

 

ちなみに、この二宮尊徳氏の言葉と同じような意味の言葉、
他にも有名なものがあります。

 

「論語と算盤(そろばん)」です。

 

経営者は、片手に論語を持ち、
もう片方の手にはそろばんを持つべきだ、というように使われます。

 

 

この言葉は、紙幣に登場して再び脚光を浴びている、
日本資本主義の父、渋沢栄一氏の著書「論語と算盤(そろばん)」からきています。
(タイトルそのままですね)

 

「論語」とは、春秋時代の中国(紀元前770年~403年頃)に
活躍した思想家の「孔子」の言葉を、
後に続いていく弟子たちによってまとめられた有名な書物です。

 

渋沢氏は、「論語」をいつも手にして、この孔子の教えを、
自身の事業活動や人生においての道しるべとし、
常に自分の傍から離したことはなかったそうです。

 

この「論語」が理念と同じように使われるようになり、
経営の教訓としてよく使われるようになっています。

 

二宮尊徳氏の言葉と同じ意味で理解してよいのではないでしょうか。

 

現代とは異なる時代背景とはいえ、
二宮尊徳氏と渋沢栄一氏が残したこの考えは、
原則的で普遍的なものではないでしょうか。

 

最後に。

 

この「道徳と経済」「論語と算盤」は、
経営者や会社に対して、良く使われる言葉なのかとは思います。

 

しかし、これは誰でも同じなのでは、
とよく考えています。

 

企業経営をしない人であっても。

 

「お金ばかりを追いかけて、人の道を外してはならない」

「理想ばかりを見て、現実的な生活をおろそかにしない」

 

私は人事や労務の仕事を専門にしています。
経営者と労働者の間に入る場面が非常に多いです。

 

企業が利益を追求することは、非難されることが多くありますが、
実際には「道徳と経済」「論語と算盤」のバランスが悪いのは、
経営者だけとは限らない、ということを実感しています。

 

「人」という活動を長く続けるにあたっては、
誰にでも重要なことではないでしょうか。

 

最近、そんなことをよく感じるのです。

 

本日の日課 56点(あー、まだいっぱい手続きある)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ。)

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