「より現実的」な人事施策を。
2018/08/04
今日は新宿区の事業の仕事で、
約35名ほどの経営者、人事の方など向けに、
「目標管理(MBO)」の研修講師を務めました。
質問なども結構出てきて、
積極的にご参加いただきました。
一番伝えたかったのは、
目標管理はマネジメントツールであるということ。
日本人の苦手なマネジメント、
目標管理というツールを使うことによって、
結構やりやすくなるのですよね。
さて、本題です。
★「より現実的」な人事施策を。
中小企業には「より現実的」な取り組みをしてほしい、
と思っています。
企業の人事施策は、
流行り廃りが多くあります。
きっと、人事は数字に表れないものかつ長期的なものであるので、
結果がすぐに判断できず、施策と業績との因果関係も今一つはっきりしないことが、
理由だと思っています。
つまり、聞き触りの良い人事施策が「うけて」しまうのです。
「絆」「感謝」「感動」「ビジョン」「夢」「エンゲージメント」・・・。
これらを打ち出せば、
モチベーションが上がり、
従業員が自ら進んで仕事をするようになるというような幻想。
ちょっと極端ですが、
そのようなことが流行っては廃れて、
繰り返されてきました。
これらに踊らされずに、もっと着実に、
だけれども現実的に社員に行動してもらうことを、
中小企業の経営者にはやっていただきたいのです。
具体的には、業績を上げるためにやってもらうことを指示し、
出来なかったら無理やりでもやらせるのです。
「自分からやらないと意味がない」
「やらされるのでは成長しない」
という意見もあるかと思います。
それはその通りかもしれません。
でも、それは次の段階です。
最初から自分で進んで仕事ができる社員なんて、
大手企業でもそんなにいません。
まずはやらせるのです。
でも、やらせっぱなしではいけません。
ちゃんとやったら、
ちゃんと承認してあげましょう。
多少大げさにでも褒めてあげましょう。
小さな成功体験をこの会社で積ませるのです。
まずは、指示や命令を受けてやって、
それがうまくいったり、
上司から認められたりして、
そこから次に自分でやってみようというステップに移るのです。
自主的に考え、
行動するためには、
この成功体験が非常に重要なのです。
「この会社、この社長、上司の下なら頑張れば、ちゃんと認めてくれる。」
そこから自分で行動していく社員が出てくるようになります。
よくセミナーなどでは、人間以上の高さのある大きなタイヤが一つある写真を使って、
お伝えしています。
止まっている大きなタイヤは、
自分から勝手には動きません。
最初は一生懸命力を入れて、
誰かが押すのです。
しかし、一度動き始めれば、
後はある程度のタイミングで、
小さな力で押してあげることで転がっていきます。
社員も同様に、最初は外か無理やりでも動かして、
その後は軽く手をかけて後押ししていってあげるのです。
強い力はいらなくなりますが、
全く手をかけないと止まってしまいます。
これを感覚でできている社長や上司もいます。
人を育てるのが上手と言われる人です。
なかなか動かない部下を動かし、
うまくできたらそれを承認しつつ、
止まらない程度にサポートをしていく。
どの社長も、どの上司もこれができればよいのですが、
なかなかそうもいきません。
しかし、人事評価制度があれば、
これを仕組みとしてやっていくことができます。
A4一枚評価シートを使って話し合い、
やってもらうことを明確に指示し、
頑張って本人がやったら、
出来るだけ時間を空けずに承認のフィードバックをする。
人材育成と業績向上のシステムを、
会社に備え付けましょう。
本日の日課 56点(今年は点滴ジュースだそうで。)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)