榎本あつしのBLOG(人事制度の学校・評価をしない評価制度・A4一枚評価制度とABA:応用行動分析学)

人事制度や社労士やら応用行動分析学の研究やら猫やら馬やら庭やらで毎日過ごしています。

目標の基準は引き下がってくる。

2018/12/09

この前、「働き方改革」のセミナーをしたのですね。

 

私はいつも、

 

「働き方改革」への対応には、大きく次の二つがよく言われます。

・制度を変える系
・意識を変える系

しかし、この二つをいくら唱えても、
「働き方改革」は実現しません。

・行動を変える

ことをしないと、意味がないのです。

「意識を変えることが大事です、なんていう人が多いですけれど、そんなの・・・(自主規制)」

 

と、えらそうによく言っているのですね。

 

でも、昨日の講演は私の前に、
お偉いさん(業界で活躍している人)の話しがあり、
その人が、

 

「最後は、経営する人の意識が大事だよ」

 

としゃべっていたのです。

ええ、お偉いさんが。何度も。

 

 

( ;゚Д゚)

 

 

その次に、私の講演だったのですが、
もうね、こんなスライド用意していたので、
どうしようかと。

 

 

 

まあ、話したけれど。

 

 

さて、本題です。

 

今年も残すところあと3週間。
一年間を振り返ってみると、
自分に何点つけることができますでしょうか。

 

★目標の基準は引き下がってくる。

 

人事評価においての「目標設定」もそうなのですが、
期初は張り切って、「ここまでがんばろう!」と思っていても、
だんだん期末に近づいてくるのにつれて、
その基準が引き下がってきてきてしまうのです。

 

それも、やっかいなことに、悪意なく。
なんです。

 

私は、今年、
弊社のホームページを活用しよう、
できるだけ更新して、内容も充実させよう、
と年始に目標を立てていました。

 

よし、徹底して頑張るぞ!

 

と、思っていたのですが、
毎日、いろいろと締め切りの迫っている仕事や、
手が付けやすい仕事などをしているうちに、
目標である「ホームページの更新と充実」は、
後回しに。

 

そのうち、2日に一回はなんとか・・・
そして、週に一回はなんとか・・・

 

と、なっていって、
まあ、1か月に数回ニュースは上げたし、
変更もやっておいたし、
とりあえずは合格点にしておこう。
うん、自分なりに頑張った。

 

と、このように、
目標の基準が下がってしまうのですね。

 

 

年初に会って、その目標を聞いた人からは、
あれ、全然できてないのに、
そんなのでいいのか。

 

と思われることでしょう。

 

同じように、人事評価においての目標も、
同じことが起こります。

 

上司・部下でここまで頑張ろう、
と話し合っていて、
そのときはお互いのゴールイメージの共有ができていたとしても、
毎日忙しい中、後回しになって取り組みが遅れていく。

 

期の終わりになって、
とりあえず、これくらいやっておけば、
まあ何とか合格点だろう・・・。

 

と、勝手に(悪意なく)基準を下げてしまうのですね。

 

そして、最初に話し合っていた上司にしてみれば、
「あれ、こんな程度でいいと思っているのか」

 

となります。

 

本人は悪意なく引き下がっているので、
厳しい上司だ、わかっていない上司だ、
というような印象を持ってしまいます。

 

お互いに、相手が間違っている、
というようなズレがこうやって起きます。

 

こうなってしまうのを回避することは、
もちろん可能です。

 

次の二つのことやること。

 

1.目標を定量化する
2.期中の定期コミュニケーションをとる

 

です。

 

1.目標を定量化する

 

は、「徹底」「頑張る」「充実」、
というような、抽象的で主観的な言葉ではなく、
第3者が見ても、程度が客観的にわかるような表現にしておくことです。

 

もう一つの、

 

2.期中の定期コミュニケーションをとる

 

は、途中で上司・部下のコミュニケーションをとりながら、
基準を確認しておくことです。

 

途中の段階で、最初のイメージ通り、
取り組んでいるか、いないか、
その確認をして、基準を引き戻していく必要があります。

 

引き戻すといっても、
無理やりではなく、話し合ったり確認すれば、
自然と引き戻ります(引き下がらない)。

 

このようなことをせずに、
期末のときに下がらないようにするのは、
至難の業。

 

逆に考えると、
この2つをちゃんとやれば、
効果が出るようになります。

 

自分のことは棚に上げますが、
最初になんとなくの主観的で抽象的な言葉で目標を立てることは、
とても「楽」で「簡単」なこと。

 

「100件やります!」では、
後から逃げられないので、
「徹底します!」
と言ってしまうのです。

 

まあ、気持ちはもちろんわかりますが・・・。

 

これが、年始の目標が達成できない、
一つの大きな原因なのではないでしょうか。

 

ぜひ、「徹底」してくださいね。

 

 

本日の日課 60点(まあ、そのように使えるから、その言葉に価値があるのさ)

(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)

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