行動の原理原則。「消去」。
2020/12/26
おいおい、箱根駅伝まであと6日ですよ。
びっくり。
今年は私の母校も、娘が進学予定の学校も出場しますので、
とても楽しみ。
・・・そして、がっかりするところまで、今未来が見えました。
さて、本題です。
行動の原理原則。「消去」。
ここまで3日間ほど、ABA(応用行動分析学)の基本的な考え方をお伝えしてきましたが、
もう一つだけどうしてもお伝えしたいものがあります。
それが「消去」というものです。
実は、「評価をしない評価制度」で用いている「パフォーマンス・フィードバック」とは、
この「消去」が起きないような仕組みでもありますので、
ここでこの「消去」の概念を説明させていただきたいと思います。
働く人のいわゆる「モチベーションダウン」につながるものでもあります。
【消 去】
「行動しても好子が出現しない、もしくは嫌子がなくなら
ないため、行動しなくなる」
文章で見ても、なかなかわかりづらいかと思いますので、
こんな時はABC分析の図で見てみましょう。
子どもの「あいさつ」の例です。
子どもが近所の人に会うと、
あいさつするように教わって育てられるかと思います。
もしくは周りの大人や友だちなどを模倣して、
あいさつをするようになります。
子どもがあいさつをすると、
大抵の周り大人はあいさつを返してくれます。
「あいさつする(B:行動)」→「あいさつが返ってくる(C:結果)」という、
強化が起きているのですね。
しかし、先ほどの例では、
C(結果)が出現しませんでした。
すると、この子どもは、
その人にあった場合は「あいさつする」という行動をしなくなるようになってきます。
「あいさつするという行動が消去された」という言い方になります。
いくつか、「消去」の例を、職場でありそうなもので見てみましょう。
⃝ ホワイトボードに専用マジックで字を書く(行動)と、インクが乗って字や絵が書けていた(結果の出現)が、インクが切れて字が出なくなる(結果なし)と、マジックを使わなくなった(消去)。
⃝ 上司の悪口をまわりの同僚に話す(行動)と、まわりの者が「そうですよね」と反応する(結果の出現)が、そのうちまわりの者が嫌になってきて反応しなくなった(結果なし)ら、悪口を言わなくなった(消去)。
⃝ 組織の目標に向けて、新しい提案書をつくる(行動)と、上司が「頑張っているね!」と評価してくれていた(結果の出現)が、だんだんと見てくれなくなった(結果なし)ため、提案書をつくらなくなった(消去)。
ちなみに、消去が起きる前提として、
何かしら強化されていることになります。
いままでは好子がでていたということで、
行動が維持されていたのに、変化がなくなってきたらだんだん消去されてくる、
ということは、日常でもありそうですね。
本日の日課 56点(次でABAは終わり予定です!)
(日課とは、オリジナルで作製した「行動アシスト手帳」に書かれている毎日やる25項目のうち、何項目やったかを点数化したものである。どんな項目かはナイショ)